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【GA4で参照元の除外方法】ドメインを除外して計測を整理するコツを解説

GA4(グーグルアナリティクス4)

  • 2024年10月17日
  • 2024年10月14日

GA4(Google アナリティクス 4)は、ウェブサイトやアプリのユーザー行動を分析するための強力なツールです。

しかし、正確なデータ分析を行うためには、不要な参照元を除外してデータの整理を行う必要があります。

特に、自社サイトとつながる別ドメインの決済システムやbot、スパムからのトラフィックは、除外すべき参照元となります。

今回の記事では「GA4で特定の参照元を除外する設定方法や注意点」について詳しく解説します。

GA4の参照元とは何か

Google Analytics 4(GA4)における参照元とは、ウェブサイトやアプリへのトラフィックをもたらした外部のソースや、ユーザーがそのサイトに至るまでの経路情報を指します。

具体的には、ユーザーがどこから来たのか、その元を追跡するための指標となり、マーケティング戦略の改善分析に役立ちます。

参照元に関するデータは、特定のキャンペーンの効果測定や、自然検索によるトラフィック、SNS、メール、広告などからの流入を把握するために活用されます。

参照元データの重要性

参照元データは、どのマーケティングチャネルが最も効果的かを理解するための重要な情報です。

例えば、オーガニック検索が予想以上にトラフィックを生んでいる場合、SEO施策を強化し、さらなるトラフィック増加を図るべきという戦略を立案することが可能になります。また、SNSによるトラフィックが多い場合には、ソーシャルメディアマーケティングの拡充が対策として考えることができます。

参照元の種類

参照元の種類説明
オーガニック検索GoogleやYahooなどの検索エンジンを経由して訪れたトラフィック。自然検索によって訪問するユーザーの傾向やキーワードの効果を確認するために利用されます。
ダイレクトトラフィックURLを直接入力するなどしてページに訪問したケース。リピーターやオフライン広告の効果を確認する場面で参考にされます。
リファラルリンクやバナーを介して他のサイトから流入したトラフィック。リンク先の有効性とネットワーク効果を測るために重要です。
ソーシャルメディアFacebookやTwitterなどのSNSで共有されたリンクからの来訪。SNS上のコンテンツの拡散効果やエンゲージメントを測定する指標となります。
有料広告Google広告やFacebook広告などの有料キャンペーンによるトラフィック。投資対効果を計測し、広告の最適化を行うために使用されます。

参照元データの分析によるビジネスへの効果

GA4の参照元データを適切に理解し分析することは、マーケティング活動の強化に直結し、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献します。特にECサイトやビジネスサイトでは、参照元を用いて訪問者が購入や問い合わせといったコンバージョンに至るまでの道筋を知ることができ、最適化の貴重な分析材料となります。

除外すべきGA4の参照元の例

GA4では、参照元のデータを整理することが非常に重要です。適切に除外設定をすることで、データの信頼性を高め、正確な解析が可能となります。

ここでは、除外を検討すべき参照元の具体例を紹介します。

決済システムなど途中で別ドメインに遷移する場合

ECサイトを運営する際、ユーザーが支払いを行うために第三者の決済サービスを利用することが一般的です。その際、ユーザーは一時的に決済システムのドメインに移動し、処理が完了すると元のサイトに戻ります。

このプロセスで、新しいセッションが開始されると、元の訪問の計測データが不正確になります。

この問題を解決するために、決済システムのドメインを参照元リストから除外することが推奨されます

 

参照元ドメインの例詳細
paypal.comPayPalを介した決済。多くのECサイトで利用されています。
stripe.comStripeを通じた決済。簡単に使える決済システムとして人気。
amazonpay.comAmazon Payによる決済。Amazonのアカウントを使用した簡便な支払い。

botやスパムと考えられる参照元ドメイン

ウェブサイトのトラフィックが急増した場合、その背後にbotやスパムサイトが存在する可能性があります。これらの参照元からのアクセスは、データを歪め実際の訪問者の行動を把握しづらくします。正確なデータを得るためには、不自然なトラフィック元や明らかなスパムドメインを排除することが重要です

 

参照元ドメインの例詳細
trafficbot.life自動生成されたトラフィックが特徴で、正確なデータ分析を阻害。
spamreferral.comスパムリンクによる参照が報告されており、サイトの信頼性に影響を与える。
referral-spam.comリファラスパムをよく発信するサイトの一例で、データの品質を低下させる。

これらの具体例を考慮し、あなたのサイトの目的に合った参照元除外リストを構築してみてください。

より正確なユーザーデータとインサイトを得ることができるでしょう。

GA4の参照元除外の設定方法

Google Analytics 4 (GA4)を使用する際、特定の参照元を除外することは、トラフィックの解析をより正確にするために重要です。

GA4の参照元除外の設定を行うことで、データの精度が向上し、本質的なトラフィックに集中することが可能になります。

ここでは、GA4における参照元の除外方法を、具体的な手順とともに詳しく解説します。

 

ga4 ipアドレス 除外

管理画面内「歯車マーク」から「データストリーム」を選択

はじめに、GA4の管理画面にアクセスしましょう。左下に見える「歯車マーク」をクリックすると、設定画面が開きます。ここで、アカウントとプロパティを確認した後、対象の「データストリーム」を選択します。

 

ga4 ipアドレス 除外

「タグ設定を行う」を選択

次に、データストリームを選びリンクをクリックすると、設定画面が表示されます。そこから「タグ設定を行う」を選択し、詳細な設定ページに進んでください。ここで、すべてのタグ設定を確認し、該当する項目を見つけましょう。

 

ga4 参照元 除外

「除外する参照のリスト」を選択

表示された設定内にある「除外する参照のリスト」を探してクリックします。ここに、除外したいドメインをリストアップすることで、特定の参照元からのトラフィックデータが解析対象から外されます。このステップを適切に行うことで、分析結果に不要な参照が含まれなくなります。

 

ga4 参照元 除外

「マッチタイプ」と「ドメイン」を設定し保存

次に、除外するドメインを設定するために「マッチタイプ」と「ドメイン」を指定します。このとき、「マッチタイプ」はどのようにドメインを特定し除外するかを決定するための基準を指し、複数のオプションから選択可能です。その後、除外したい具体的なドメイン名を入力します。すべての情報を確認し、設定を保存することで、指定した条件が反映され、特定の参照元のデータが含まれなくなります。

 

設定項目説明
マッチタイプ除外するドメインの一致条件を決定(例: 完全一致、部分一致、正規表現)
除外ドメイン解析の除外対象となる具体的なドメイン名を入力

上記設定を行うことで、自社サイトでの顧客の実際の動きをより正確に把握できるようになり、マーケティングやビジネスの意思決定に役立てることができます。

具体例として、ECサイトにおいて、決済時に外部の決済システムに遷移する場合や、スパムドメインからのアクセスが多い場合には特に効果的です。

精度の高いデータ分析を実現し、綿密な戦略立案をサポートします。

(not set)を除外したデータを確認する方法

Googleアナリティクス4(GA4)を利用してウェブサイトのパフォーマンスを分析する際、「(not set)」のデータが表示されることがあります

「(not set)」は、特定の情報が不足または不正確である場合に出現し、特に参照元が特定できないケースで見られます。

このセクションでは、「(not set)」を除外して、データ分析の精度を向上させる方法について詳しく説明します。

探索レポートでの(not set)除外方法

GA4の探索レポートは、データを視覚的に分析しやすくするための強力なツールです。探索機能を用いることで「(not set)」のデータをフィルタ除外し、確認したい情報のみ分析が行えます。以下に具体的な手順を示します。

1. GA4の管理画面にアクセス

まず、Googleアナリティクス4の管理画面にアクセスし、分析を行いたいプロパティを選択します。

2. [探索]を選択

左側のナビゲーションメニューから「探索」オプションを選択し、新しい探索レポートを作成する準備を整えます。

3. レポートを作成

次に、新しいレポートを作成します。選択するディメンションと指標が分析の正確性を左右するため、目的にあったものを選びましょう。

4. フィルタを設定

作成したレポートにフィルタを適用します。「フィルタ」オプションをクリックし、次に示す手順で設定を行い「(not set)」を除外します。

 

設定項目内容
フィールド参照元
条件「次を含まない」:(not set)

5. 結果を確認

設定が完了したら、探索レポートを実行し、結果を確認します。「(not set)」が除外されたデータを元に、正確な分析を行うことができます。

GA4で「(not set)」を除外したい場合には探索機能でフィルタ除外で確認するのがおすすめです。

ECサイトで参照元除外設定を行うドメインの参考例

ECサイトにおいては、参照元を適切に除外することで、ユーザーの行動をより正確に分析し、マーケティング活動や売上の向上に役立てることができます。正確なデータを得るための参照元除外の対象となるドメインについて、いくつかの具体例を以下に示します。

決済プロバイダのドメイン

ECサイトでの販売プロセスでは、ユーザーが製品購入のために決済プロバイダのページへ遷移することが一般的です。この際、決済完了後にECサイトに戻ってきたユーザーの参照元としてこれらのプロバイダのドメインが登録されてしまうと、正確な販売経路が分からなくなります。そのため、決済プロバイダは参照元から除外する必要があります

 

プロバイダ名一般的なドメイン
PayPalpaypal.com
Amazon Paypay.amazon.com
Stripecheckout.stripe.com
楽天ペイpay.rakuten.co.jp

マーケティングおよび広告プラットフォームのドメイン

広告キャンペーンを効果的に分析するには、広告を表示するために用いるランディングページのドメインも除外することが重要です。これにより、キャンペーンが生成したトラフィックと自然検索や他の参照元からのトラフィックを正確に区別できます。

 

プラットフォーム名一般的なドメイン
Google Adsgoogle.com
Facebookfacebook.com
Twittert.co
LINE広告line.me

テスト環境や開発環境のドメイン

新しい機能を試す際やサイト改修時のテスト環境では、ユーザーの動作をシミュレートすることが多いため、そのトラフィックデータを通常の解析に含めないよう考慮する必要があります。これらの環境のデータが含まれると、実際のユーザー行動に基づくデータ分析を妨げてしまいます。そのため、テスト環境やステージング環境のドメインも除外リストに追加すべきです

例えば、開発チームやテストンチームが利用する以下のようなサブドメインを除外することが考えられます。

  • dev.example.com
  • staging.example.com
  • test.example.jp

これらの設定を行うことにより、GA4で収集するデータの質を向上させ、ビジネス判断の精度を高めることができます。結果として、ユーザーの購買行動を正確に理解でき、適切なマーケティング戦略を立てることが可能になります。

GA4で参照元を除外するメリット

Googleアナリティクス4(GA4)において参照元を除外することには多岐にわたるメリットがあります

データの整合性が向上

GA4で参照元を除外する最大のメリットは、ノイズとなるデータを排除できることです。特に、決済システムや外部サービスが含まれる場合、コンバージョンデータの精度が向上します。例えば、ECサイトの購入プロセスでPayPalやStripeなどの外部決済サービスが使用されている場合、これを参照元から除外することで終点のトラフィックを正しく追跡できます。

レポートの精度が向上

レポートの精度が飛躍的に向上します。正確な参照元情報に基づいたデータ分析は、効果的なマーケティング戦略の施策立案に貢献します

不要なセッションの排除

スパムトラフィックやボットによるセッションを除外することで、信頼性の高いデータ収集が可能になります。特に広告のクリックやサイト訪問の分析において重要であり、次回のマーケティング施策に具体的な改善点を見つけやすくなります。GA4は機械学習を活用してスパム検出の精度を高め、不要なトラフィックを自動で除外する機能も持っています

 

GA4でbot(スパム)を除外する方法

効果的なキャンペーン分析

広告キャンペーンの効果を正確に分析するためには、トラフィック元を正確に把握することが重要です。GA4で参照元を管理することで、どの広告チャネルが最も効果的かを明確にし、プロモーション活動のROIを最大化させる戦略が立てられます

意思決定の支援

信頼性の高いデータを用いることで、企業はデータに基づく意思決定を行いやすくなります。GA4の精度向上により各種ビジネス戦略の立案がスムーズに進みます。十分に研ぎ澄まされたデータは、企業が競争優位を確保するための要となります。

データの効率的な活用

データの制御がしっかり行われている場合、マーケティングチームはリソースを最適化し、運用効率を向上させることができます。

GA4で参照元を除外する際の注意点

GA4で参照元の除外を行う際には、以下の注意点をしっかりと理解し、正確に設定を行うことが重要です。誤った設定はデータの信頼性を損ねる原因となります。

ここでは、特に注意すべきポイントを詳しく解説します。

設定の確認とテスト

参照元除外設定を行った後は必ず設定が正しく適用されているか確認し、適切にデータが収集されていることをテストしましょう。設定のミスにより、本来除外するべきでないトラフィックが除外されてしまうことを防ぐため、適用後のデータを数日間モニタリングすることを推奨します。

設定確認には、GA4の「リアルタイムレポート」などを活用すると効果的です。

除外するドメインの確認

除外するドメインを設定する際には、必ずそのドメインがどのような影響を与えるのかを事前に精査しておくことが重要です。例えば、決済サービスや第三者の予約サービスなど、プロセス上必然的に他ドメインへ移行する場合、誤った除外設定を行うとコンバージョントラッキングに影響を及ぼし、正確な評価ができなくなることがあります。

データの長期的な影響を考慮

参照元の除外は長期的にデータのトレンドを理解する上で影響を与える可能性があるため、急な変更を控え慎重に行うことが推奨されます。一度設定を変更すると、過去のデータと比較が難しくなる場合があります。そのため、設定を行う際には過去データとの整合性を考慮し、必要に応じてメモや注釈を残しておくと良いでしょう。

変更前後のデータを正確に把握するために、設定内容と影響を記録し、定期的に見直すことが重要です。ビジネス環境が変化する可能性があるため、長期的な視点でのデータ活用を考えましょう。

ドメインの定期的な見直し

ビジネスの変化に応じて参照元の除外リストを定期的に見直すことも重要です。環境の変化や新しいサービスの導入により、追加または削除が必要になる場合があります。そのため、定期的な定期監査を行い、リストの最新化を維持するよう心掛けましょう。

特に、毎月または四半期ごとの見直しをスケジュールし、新しいトレンドや技術的な変更に対応できるよう体制を整えることが、持続可能なデータ分析を支える鍵となります。

GA4で参照元の除外方法についてのまとめ

GA4で参照元を除外する方法について解説しました。

参照元の除外は、特に決済時に異なるドメインに遷移するECサイト運営者や、スパムやbotからのアクセスを排除したい場合に効果的です。

手順としては、管理画面の「データストリーム」で「除外する参照のリスト」を設定し、目的に応じたドメインを登録することで、正確なデータ分析を実現できます。

ただし、重要なトラフィックを除外しないように注意が必要です。

設定時は慎重に設定して、間違いがないか計測結果を定期的に確認することがおすすめです。

 

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