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YouTube オーディオ広告とは?メリットや効果的な始め方を徹底解説!
YouTube広告
- 2025年5月20日
- 2025年5月18日

目次
オーディオ広告(音声広告)とは?
オーディオ広告(音声広告)とは、ラジオCMのように音声のみで情報を伝える広告手法です。
近年では、インターネットを通じて配信されるデジタル音声広告が主流となり、音楽ストリーミングサービスやポッドキャスト、インターネットラジオなど、多様なプラットフォームで活用されています。
視覚的な要素に頼らず、聴覚に直接訴えかけることで、ユーザーの記憶に残りやすいという特徴があります。
従来のラジオ広告と比較して、デジタル音声広告は年齢、性別、地域、興味関心といった詳細なターゲティングが可能であり、広告の配信結果を数値で把握しやすい点も大きな違いです。
オーディオ広告は、特に「ながら聴き」のシーンで効果を発揮します。
例えば、通勤中、家事の最中、運動中など、視覚が他の作業に使われている状況でも、耳から情報をインプットさせることができます。
オーディオ広告の市場規模
オーディオ広告の市場は、世界的に急速な成長を遂げています。特にデジタルオーディオ広告の伸びは著しく、多くの企業が新たなマーケティングチャネルとしてその可能性に注目しています。スマートスピーカーの普及や、音楽・ポッドキャスト配信サービスの利用拡大が、この成長を力強く後押ししています。
日本国内においても、オーディオ広告市場は着実に拡大傾向にあります。株式会社CARTA COMMUNICATIONSと株式会社デジタルインファクトが共同で実施した調査によると、2023年の日本のデジタル音声広告市場規模は390億円に達し、2025年には650億円、さらに2027年には1,017億円に達すると予測されています。この数値は、デジタル音声広告が広告媒体として確固たる地位を築きつつあることを示しています。
YouTubeオーディオ広告について
YouTubeオーディオ広告とは、その名の通り、YouTube上で音声を中心に配信される広告フォーマットです。
主にYouTube Musicアプリのユーザーや、YouTubeメインアプリで音楽やポッドキャストなどの音声コンテンツをバックグラウンド再生しているユーザーに対して広告を届けることができます。視覚的な情報が制限される状況でも、音声を通じて効果的にメッセージを訴求できる点が大きな特徴です。
スマートフォンの普及やワイヤレスイヤホンの進化により、人々が音声コンテンツに触れる時間は増加傾向にあります。
通勤中や家事をしながら、あるいは運動中など、「ながら聴き」のスタイルで情報を得るユーザー層へアプローチできるため、従来の広告手法ではリーチしにくかった層にもメッセージを届ける可能性を秘めています。
YouTubeオーディオ広告と動画広告の違い
YouTubeには動画広告という主要な広告フォーマットも存在しますが、オーディオ広告とはいくつかの点で明確な違いがあります。
動画広告が視覚と聴覚の両方に訴えかけるのに対し、オーディオ広告は聴覚に特化し、ユーザーが他の作業をしながらでも情報を届けられる点が大きな違いです。
比較項目 | YouTubeオーディオ広告 | YouTube動画広告 |
---|---|---|
主な訴求要素 | 音声(ナレーション、音楽、効果音) | 映像と音声 |
視覚情報 | 静止画またはシンプルなアニメーション(必須ではない場合もある) | 動画が主体 |
ユーザーの視聴/聴取態度 | バックグラウンド再生、「ながら聴き」が多い | 画面を注視していることが多い(インストリーム広告など) |
制作のポイント | 音声のみでメッセージが完結する構成、聴覚的なインパクト | 映像美、ストーリー性、視覚的な情報伝達 |
広告の長さ | 最大15秒(スキップ不可) | 様々なフォーマットが存在(スキップ可能な広告、バンパー広告など) |
適した目的 | ブランド認知度向上、リーチ拡大、音声による想起 | 商品・サービス理解促進、ウェブサイト誘導、コンバージョン獲得など多岐にわたる |
YouTubeオーディオ広告が配信される場所と形式
- 配信プラットフォーム:
- YouTube Music アプリ(無料ユーザー向け)
- YouTube メインアプリ(音楽再生リストやポッドキャストなど、音声コンテンツを長時間聴取していると判断された場合)
- 広告フォーマットと長さ:
- 広告の長さは最大15秒です。
- ユーザーはこの広告をスキップすることができません。
- 音声が広告の主体となり、コンパニオンバナーとして静止画やシンプルなアニメーションが表示されることがあります。このビジュアル要素は、ブランドロゴや商品画像、シンプルなメッセージなどを表示するのに用いられます。
- 配信タイミングの例:
- 楽曲と楽曲の間
- 音楽プレイリストの再生途中
- ポッドキャストのエピソードの前後や区切り
YouTubeオーディオ広告を利用するメリット
幅広いユーザー層へリーチできる
YouTubeは、世界中で数十億人ものユーザーが利用する巨大なプラットフォームです。
その中でも、YouTube Musicの利用者や、動画コンテンツを音声メインで楽しむ「ながら聴き」ユーザーは増加傾向にあります。
ユーザー層は、音楽ストリーミングサービスを日常的に利用する若年層から、特定の趣味や関心を持つ層まで多岐にわたります。
YouTubeオーディオ広告は、こうした幅広いユーザー層に対して、彼らがアクティブに音声コンテンツを消費している瞬間に広告を配信できます。
特に、音楽を聴きながら作業をする人や、ポッドキャストのような情報収集を目的とするユーザーなど、従来の動画広告ではアプローチしにくかった層にも効率的にリーチできる点が大きな強みです。
動画広告よりも簡単に広告配信できる
動画広告の制作には、企画、撮影、編集といった多くの工程と専門的なスキル、そして相応のコストが必要となる場合があります。
一方、YouTubeオーディオ広告は音声のみで構成されるため、クリエイティブ制作のハードルが格段に低いのが特徴です。
ながら聴きユーザーにも訴求できる
現代のライフスタイルにおいて、「ながら聴き」は非常に一般的な行動パターンとなっています。
ouTubeオーディオ広告は、まさにこのような「ながら聴き」ユーザーに対して効果的にアプローチできる広告フォーマットです。
視覚的な要素がないため、ユーザーが画面を見ていなくても広告メッセージを届けることが可能です。音声はユーザーの意識に自然と入り込みやすく、ブランドや商品を印象付ける効果が期待できます。
ブランド認知度向上に貢献する
YouTubeオーディオ広告は、ブランドの認知度を高め、親近感を醸成する上で大きな役割を果たします。
音声によるメッセージは、視覚情報以上に記憶に残りやすいと言われることもあり、繰り返し耳にすることで、ブランド名やキャッチフレーズ、商品の特徴などがユーザーの記憶に刷り込まれていきます。
また、動画広告と組み合わせることで、相乗効果も期待できます。動画広告で視覚的なインパクトを与え、オーディオ広告で音声による想起を促すといった戦略も有効です。
新しい顧客層へのリーチや、既存顧客に対するブランドロイヤルティの強化にもつながるでしょう。特に、ブランドメッセージをシンプルかつ直接的に伝えたい場合に、オーディオ広告はその力を発揮します。
YouTubeオーディオ広告のクリエイティブ
YouTubeオーディオ広告で成果を上げるためには、ユーザーの耳に残り、行動を促す魅力的なクリエイティブが求められます。動画広告とは異なり、主に音声で情報を伝えるため、その特性を理解した上で制作を進めることが大切です。
仕様
項目 | 音声広告 | コンパニオンバナー (任意) |
---|---|---|
ファイル形式 | MP3 (推奨)、WAV、AAC | JPG、GIF (アニメーションGIF含む)、PNG |
音声の長さ | 15秒以内推奨 (最大30秒) | 該当なし |
ファイルサイズ | 最大 10MB (推奨は1MB以下) | 最大 150KB |
チャンネル | ステレオ (推奨)、モノラル | 該当なし |
ビットレート | 128kbps以上推奨 | 該当なし |
コンパニオンバナーサイズ | 該当なし | 300×60 ピクセル (必須) オプションで 300×250 ピクセルも設定可能です。 |
その他 | 音声はクリアで聞き取りやすいこと。BGMとのバランスに注意が必要です。 | アニメーションGIFの場合、アニメーションの長さは30秒以内、ループは最大4回まで。視認性の高いデザインを心がけましょう。 |
これらの仕様は変更される場合があるため、広告出稿前にGoogle広告のヘルプで最新情報を確認することをお勧めします。特に音声の長さは、ユーザーの離脱を防ぐためにも、短くまとめるのが一般的です。
制作のポイント
効果的なYouTubeオーディオ広告を制作するためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
1. 冒頭でリスナーの心を掴む
多くの広告と同様に、オーディオ広告も最初の数秒が非常に重要です。
ユーザーがスキップする前に、興味を引くキャッチーなフレーズやサウンドエフェクト、問いかけなどを用いて、「続きを聞きたい」と思わせる工夫を凝らしましょう。
例えば、意外性のある音から始めたり、リスナーに直接語りかけるような導入にしたりするのも一つの手です。
2. 明確で簡潔なメッセージ
音声のみで情報を伝えるため、メッセージは分かりやすく、簡潔にまとめることが求められます。
伝えたい情報を一つか二つに絞り込み、ストレートに表現することで、リスナーの記憶に残りやすくなります。専門用語や難解な言葉は避け、誰にでも理解できる平易な言葉を選ぶことが大切です。
3. ターゲットに合わせたトーン&マナー
広告を届けたいターゲット層を明確にし、その層に響く言葉遣いや声のトーン、BGMを選定しましょう。
例えば、若年層向けであれば親しみやすい口調やアップテンポなBGM、ビジネスパーソン向けであれば落ち着いたトーンで信頼感のあるナレーションなどが考えられます。
ブランドイメージとの一貫性も保つことが大切です。
4. 聞き取りやすい音声品質
ナレーションの声質や滑舌、BGMや効果音との音量バランスなど、音声全体の品質に細心の注意を払う必要があります。
ノイズが入っていたり、BGMが大きすぎてナレーションが聞き取りづらかったりすると、広告の内容が伝わらず、逆効果になることもあります。
プロのナレーターを起用したり、録音環境を整えたりすることも有効な手段です。
5. 具体的な行動喚起 (CTA)
広告の最後に、リスナーに取ってほしい行動を具体的に伝えましょう。「詳しくはウェブで検索」「今すぐアプリをダウンロード」「〇〇で検索」など、明確なCTAを入れることで、広告効果の向上が期待できます。
6. ブランドサウンドの活用
企業独自のジングルやサウンドロゴ、特徴的な効果音などを活用することで、音声だけでブランドを想起させ、認知度を高めることができます。
繰り返し耳にすることで、ブランドへの親近感も醸成されやすくなります。短い時間でブランドを印象づけるために、サウンドは強力な武器となります。
7. 複数のクリエイティブでテスト
どのような音声広告がターゲットに響くかは、実際に配信してみないと分からない部分もあります。
ナレーションの言い回しやBGM、CTAの異なる複数のクリエイティブパターンを用意し、A/Bテストを実施することで、より効果の高い広告を見つけ出すことができます。
テスト結果を分析し、改善を繰り返すことが成功への近道です。
8. モバイル環境を意識した制作
YouTubeオーディオ広告は、スマートフォンで音楽を聴く際などに配信されることが多いため、モバイル環境でのリスニング体験を意識した音声設計が大切です。
イヤホンやヘッドフォンで聴かれることも想定し、音の細部にもこだわりましょう。特に低音や高音のバランス、ステレオ感などは、モバイルデバイスでの再生を念頭に調整すると効果的です。
YouTubeオーディオ広告の始め方
Google広告アカウントとYouTubeオーディオ広告の連携
YouTubeオーディオ広告は、Google広告のプラットフォームを通じて配信されます。そのため、まずはGoogle広告アカウントの準備と、広告を配信したいYouTubeチャンネルとの連携が最初のステップです。
既にGoogle広告アカウントをお持ちの場合は、そのアカウントを使用できます。
まだお持ちでない場合は、Google広告の公式サイトから新規にアカウントを作成してください。アカウント作成後、または既存のアカウントで、YouTubeチャンネルとのリンク設定を行います。
Google広告の管理画面の「ツールと設定」メニュー内にある「リンクされたアカウント」セクションからYouTubeを選択し、指示に従ってチャンネルをリンクします。
YouTubeオーディオ広告キャンペーン作成の方法
キャンペーンの目的を設定する
キャンペーン作成の最初のステップは、広告キャンペーンの目的を選択することです。YouTubeオーディオ広告の場合、主に「ブランド認知度とリーチ」や「商品やブランドの比較検討」といった目的が適しています。
予算と入札戦略を決定する
次に、キャンペーンの予算と入札戦略を設定します。予算は、1日あたりの平均消化金額を指定する「日予算」か、キャンペーン期間全体の総額を設定する「キャンペーンの合計予算」から選択できます。
効果的なターゲティングを設定する
広告を届けたいユーザー層を的確に絞り込むターゲティング設定は、広告効果を左右する重要な要素です。YouTubeオーディオ広告では、動画広告と同様に多様なターゲティングオプションが利用可能です。
- ユーザー属性: 年齢、性別、子供の有無、世帯収入などでターゲットを絞り込めます。
- アフィニティカテゴリ: ライフスタイルや趣味・関心に基づいて、特定のカテゴリに関心を持つユーザー層にリーチします。
- カスタムオーディエンス: 特定のキーワードやURL、アプリに関心を持つユーザーや、特定の場所を最近訪れたユーザーなど、独自のオーディエンスリストを作成してターゲティングできます。
- リマーケティング: 過去に自社のウェブサイトを訪問したユーザーや、YouTubeチャンネルで特定のアクション(動画視聴、チャンネル登録など)を行ったユーザーに再度アプローチできます。
- プレースメント: 特定のYouTubeチャンネルや動画、音楽関連のコンテンツを指定して広告を配信することも可能です(オーディオ広告の配信面は限定される場合があります)。
音声クリエイティブを入稿する
ターゲティング設定が完了したら、広告の主役となる音声クリエイティブを入稿します。
YouTubeオーディオ広告では、音声ファイルに加えて、画面に表示される静止画像またはシンプルなアニメーション(推奨は静止画像)も必要です。
YouTubeオーディオ広告の効果を高める運用ポイント
音声を重視して作成する
YouTubeオーディオ広告は、動画広告とは異なり、音声が主役となる広告フォーマットです。
そのため、視覚的な情報に頼らずとも、音声だけでユーザーにメッセージが明確に伝わるクリエイティブ制作が求められます。
ナレーションの明瞭さ、聞き取りやすい声質、適切なBGMや効果音の選定など、細部にまでこだわりましょう。
特に、バックグラウンド再生されている状況を想定し、どのような環境でも内容が理解できるように、クリアな音質とバランスの取れた音響設計を心がけることが大切です。
一貫した口調とテンポを保つ
広告クリエイティブ全体を通して、ブランドイメージに合致した口調(トーン)とテンポを維持することは、ユーザーに安定した印象を与え、メッセージの浸透を助けます。
例えば、若者向けのカジュアルなブランドであれば親しみやすい口調で、信頼性を重視するサービスであれば落ち着いたトーンで語りかけるなど、ブランドパーソナリティを音声で表現しましょう。
複数の広告パターンを配信する場合でも、一貫性を保つことで、ブランド認知の統一感が生まれます。
会話口調にする
ラジオCMのように、自然で親しみやすい会話口調を取り入れることで、ユーザーは広告特有の堅苦しさを感じにくくなり、メッセージを受け入れやすくなります。
一方的な説明ではなく、まるで語りかけられているかのような表現は、ユーザーの注意を引きつけ、共感を呼び起こすきっかけとなるでしょう。
特に、ターゲットユーザーが日常的に使う言葉遣いや表現を意識すると、より親近感が増し、広告への心理的な壁を低くする効果が期待できます。
音声やクリエイティブに行動を促すフレーズを含める
広告の目的を達成するためには、ユーザーに具体的な次のアクションを促す明確なCTA(Call to Action:行動喚起)が欠かせません。
音声広告では、視覚的なボタンがないため、音声で「何をすれば良いのか」を具体的に伝える必要があります。「詳しくは、ウェブで〇〇と検索してください」「今すぐアプリをダウンロード」といったように、ユーザーが取るべき行動を簡潔かつ分かりやすく示すことが重要です。クリエイティブの最後に配置するのが一般的ですが、広告内容によっては途中で挟むことも有効です。
CTAの具体例
目的 | CTAの例 |
---|---|
ウェブサイトへの誘導 | 「詳しくは、[ブランド名]で検索」「今すぐ、[ウェブサイト名]へアクセス」 |
アプリのダウンロード促進 | 「[アプリ名]をダウンロードして体験」「アプリストアで[アプリ名]と検索」 |
商品・サービスの購入喚起 | 「お近くの[店舗名]でチェック」「期間限定、オンラインストアでお求めください」 |
ブランド認知向上 | 「新しい[商品名]、覚えてくださいね」「[ブランド名]がお届けしました」 |
シンプルに、かつ心に響く一言を
YouTubeオーディオ広告の多くは15秒以内と短いため、伝えたいメッセージを一つに絞り込み、簡潔に表現することが求められます。
多くの情報を詰め込もうとすると、かえって何も伝わらない結果になりかねません。ユーザーの記憶に残りやすいキャッチーなフレーズや、ブランドの核心を表すキーワードを選び、短い時間で強い印象を残す工夫をしましょう。「ながら聴き」のユーザーにも届くよう、インパクトのある言葉選びが効果的です。
ターゲットを明確に意識する
どのようなユーザーに広告を届けたいのか、ターゲットオーディエンスを明確に定義し、その層に響く広告クリエイティブを制作することが重要です。
年齢、性別、興味関心、ライフスタイルなどを具体的にイメージし、そのターゲットが好むであろう音楽のジャンル、声のトーン、言葉遣いを選定しましょう。
Google広告の精緻なターゲティング機能と連携させることで、適切な相手に適切なメッセージを届けることができ、広告効果の最大化につながります。
まとめ
YouTubeオーディオ広告は、音声を通じて幅広いユーザー層へアプローチできる広告配信手法です。
動画広告と比較して手軽に始められ、「ながら聴き」のユーザーにも効果的に情報を届けられるため、ブランド認知の向上に繋がります。
今回の記事を参考に、ぜひYouTubeオーディオ広告の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人

平井 和貴
株式会社FORCLE 平井です。デジタルマーケティング業界5年以上。メインはリスティング広告、ディスプレイ広告、Google Analytics分析、MEO対策を担当しております。WEBデザインの勉強中。。。