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【初心者向け】Yahoo広告「マッチタイプ」一覧(完全一致・フレーズ一致・部分一致)|Googleと比較
リスティング広告
- 2025年4月15日
- 2025年4月13日

Yahoo広告のマッチタイプとは?
Yahoo! JAPANの検索結果ページなどに表示される検索広告(リスティング広告)では、広告主が設定したキーワードと、ユーザーが実際に検索窓に入力した語句(検索クエリ)が一致した際に広告が表示される仕組みになっています。しかし、完全に同じ言葉で検索されるとは限りません。そこで重要になるのが「マッチタイプ」という設定です。マッチタイプは、設定したキーワードに対して、どの範囲の検索クエリまで広告表示の対象とするかを決めるルールであり、広告配信の精度、つまり「狙ったユーザーに広告を届けられるか」を大きく左右します。
適切なマッチタイプを選択し設定することで、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性の高いユーザーに効率良く広告を表示させ、逆に関心の低いユーザーへの不要な広告表示を減らすことができます。
マッチタイプの重要性
Yahoo広告で成果を出すためには、マッチタイプの仕組みを正しく理解することが欠かせません。なぜなら、マッチタイプの設定一つで、広告が表示される回数、クリックされる回数、そして最終的なコンバージョン(成果)数が大きく変動するからです。
もしマッチタイプを理解せずに広告を配信してしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 意図しない検索クエリで広告が表示され、無駄なクリック費用が発生する
- 広告と関連性の低いユーザーに表示され、クリック率(CTR)が低下する
- クリックはされるものの、成果に繋がらずコンバージョン率(CVR)が低迷する
- 逆に、表示範囲を絞りすぎてしまい、本来獲得できたはずの見込み顧客を逃してしまう
Yahoo広告のマッチタイプ3種類一覧
Yahoo広告で利用できる3種類のマッチタイプ、「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」それぞれの仕組みをご紹介。
完全一致
完全一致は、登録したキーワードとユーザーの検索語句が完全に一致した場合、もしくは検索語句が登録キーワードとほぼ同じ意味であると判断された場合に広告を表示するマッチタイプです。最も広告表示の対象を絞り込むことができる設定であり、意図した検索に対してピンポイントで広告を表示させたい場合に有効です。
※例:[レディース スニーカー]、[東京 個室 ランチ]
フレーズ一致
フレーズ一致は、登録したキーワードと同じ意味内容の語句が検索語句に含まれる場合に広告を表示するマッチタイプです。完全一致よりも表示対象が広がり、部分一致よりは絞り込まれる、バランスの取れた設定と言えます。
※例:”メンズ ビジネスシューズ”、”沖縄 レンタカー 予約”
部分一致
部分一致は、登録したキーワードに関連性があるとシステムが判断した検索語句に対して、最も広範囲に広告を表示するマッチタイプです。登録キーワードそのものだけでなく、類義語、関連語句、表記ゆれ、語順の違い、さらには検索ユーザーの最近の検索動向なども加味して表示対象が判断されます。
※例:英会話スクール、引っ越し 見積もり
Yahoo!広告のインテントマッチ(旧部分一致)とは?活用テクニックについて
Yahoo広告 マッチタイプの選び方
Yahoo広告で成果を出すためには、広告配信の目的に合わせてマッチタイプを賢く選び、戦略的に使い分けることが重要です。
広告キャンペーンの目的別
広告を配信する目的によって、最適なマッチタイプは異なります。まずは、あなたの広告キャンペーンが何を目指しているのかを明確にし、それに合ったマッチタイプの基本方針を立てましょう。
広告キャンペーンの目的 | 推奨されるマッチタイプ(基本) | 選定理由 | 注意点 |
---|---|---|---|
ブランド認知度の向上 (社名、商品名、サービス名を広く知ってもらいたい) | 部分一致 | 関連する様々な検索語句に対して広告を表示できるため、より多くのユーザーにリーチし、認知を広げるチャンスがあります。想定していなかった潜在層にアプローチできる可能性も秘めています。 | 意図しない検索語句で広告が表示されやすく、クリックされても成果につながりにくい場合があります。費用対効果が悪化するリスクがあるため、除外キーワードの設定が非常に重要です。予算管理にも注意が必要です。 |
見込み客の獲得 (サービスへの問い合わせ、資料請求などを増やしたい) | フレーズ一致 または 部分一致(慎重に運用) | フレーズ一致は、関連性の高い検索語句に絞りつつ、ある程度の表示機会を確保できるバランスの取れたマッチタイプです。部分一致を使う場合は、検索語句レポートをこまめに確認し、関連性の低い語句を除外していく作業が求められます。 | フレーズ一致でも、意図しない検索語句が含まれる可能性はあります。部分一致ほどではありませんが、定期的な検索語句の確認と除外キーワードの追加は必要です。 |
商品・サービスの購入促進 (ECサイトでの購入、有料プランへの申し込みなどを増やしたい) | 完全一致 または フレーズ一致 | 購入意欲が高いユーザーが検索するであろう、具体的で限定的なキーワードに対して確実に広告を表示させたい場合に有効です。完全一致は最もコントロールしやすく、フレーズ一致は関連キーワードでの取りこぼしを防ぎます。 | 完全一致は表示回数が少なくなりがちです。機会損失を防ぐためには、想定される検索語句を網羅的に登録する必要があります。フレーズ一致と組み合わせるなどの工夫も有効です。 |
特定のキーワードでの上位表示 (競合対策、指名検索での確実な表示) | 完全一致 | 登録したキーワードと完全に一致する(または類似パターンと判断される)検索語句にのみ広告を表示するため、狙ったキーワードでの表示コントロールが最も容易です。特にブランド名や特定の型番など、指名検索への対応に適しています。 | 表示される検索語句が限定されるため、表示回数やクリック数が伸び悩む可能性があります。キーワードの選定と入札単価の調整が重要になります。 |
初心者におすすめのYahoo広告マッチタイプは?
Yahoo広告の運用を始めたばかりで、どのマッチタイプから手をつければ良いか迷う方も多いでしょう。一概に「これが絶対」とは言えませんが、一般的に初心者の方におすすめしやすいのは「フレーズ一致」から始めることです。
理由は、バランスの良さと学習のスピードが上がることからです。
Yahoo広告とGoogle広告のマッチタイプの違いを比較
Yahoo広告とGoogle広告は、どちらも検索連動型広告における主要なプラットフォームですが、マッチタイプの種類や挙動にはいくつかの違いが存在します。
マッチタイプの種類の違い
基本的なマッチタイプである「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類は、Yahoo広告とGoogle広告の両方に存在します。それぞれの基本的な役割は似ていますが、細かな定義や挙動、そして過去の変遷には違いが見られます。
マッチタイプ | Yahoo広告 | Google広告 |
---|---|---|
完全一致 | 登録したキーワードと完全に一致、または類似パターン(誤字、表記ゆれなど)の検索語句で広告を表示 | 登録したキーワードと完全に同じ意味または意図を持つ検索語句で広告を表示(語順違い、機能語の有無なども含む) |
フレーズ一致 | 登録したキーワードと同じ語順で、前後に他の語句が含まれる検索語句で広告を表示(類似パターンも含む) | 登録したキーワードと同じ意味を含む検索語句で広告を表示(語順が異なる場合や、意味合いを保持したまま他の語句が追加される場合も含む) |
部分一致 | 登録したキーワードの類義語、関連性の高い語句、検索意図が近いと判断された検索語句で幅広く広告を表示 | 登録したキーワードに関連する検索語句で幅広く広告を表示(AIが検索意図を解釈し、キーワードが含まれていなくても関連性が高いと判断すれば表示) |
Yahoo広告には現在、Google広告の(過去の)絞り込み部分一致に直接対応するマッチタイプは存在しません。このため、Google広告からYahoo広告へキャンペーン設定を移行する際や、両プラットフォームで同じ戦略を取ろうとする場合には、特にフレーズ一致や部分一致の挙動の違いを意識する必要があります。
部分一致の挙動の違いに注意
Yahoo広告とGoogle広告の間で、特に挙動の違いが出やすいのが「部分一致」です。どちらも関連性の高い検索語句へ広告表示を拡張する点は共通していますが、その拡張範囲や判断基準となるアルゴリズムには差があると考えられています。
一般的に、Google広告の部分一致は、AIによる検索意図の解釈能力が高く、登録キーワードそのものが含まれていなくても、ユーザーの検索意図が近いと判断されれば広告が表示される傾向があります。これにより、自分では想定していなかった有望な検索語句を発見できる可能性がある一方で、意図しないキーワードで広告が表示され、クリックやコストが発生するリスクも高まります。
対して、Yahoo広告の部分一致は、Google広告と比較すると、より登録したキーワードとの関連性(キーワードそのもの、類義語、関連語など)を重視して拡張する傾向があると言われています。もちろん、Yahoo広告でもAIが活用されており、単純なキーワードの一致だけでなく検索意図も加味されますが、Google広告ほど広範には拡張しないケースが見られます。
まとめ
今回の記事では、Yahoo!広告「マッチタイプ」について初心者でもわかるように細かくご紹介しました。
Yahoo広告で検索広告の効果を高めるには、マッチタイプの理解と適切な設定が不可欠です。完全一致、フレーズ一致、部分一致はそれぞれ特徴が異なり、広告の目的に応じた使い分けが求められます。特にGoogle広告とは部分一致の仕組みに違いがあるため注意が必要です。
この記事を書いた人

平井 和貴
株式会社FORCLE 平井です。デジタルマーケティング業界5年以上。メインはリスティング広告、ディスプレイ広告、Google Analytics分析、MEO対策を担当しております。WEBデザインの勉強中。。。