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潜在層と顕在層とは?違いと最適なWEB広告アプローチ方法を解説

WEBマーケティング

  • 2025年5月3日
  • 2025年4月29日

潜在層と顕在層の違いがよくわからない、と感じている方へ。

今回は「潜在層と顕在層の違い」について詳しく解説します。

ユーザーの検討段階に応じた潜在層・顕在層の違いを明確化した上で、それぞれの層に適切なKPI目標や広告媒体、戦略についても紹介しています。

潜在層と顕在層を理解した上でWEB広告の成果を最大化させましょう。

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潜在層と顕在層の違いとは?

WEB広告のターゲット設計では、ユーザーの購買意欲や行動段階を把握することが重要です。

ここでは潜在層顕在層の定義と、その心理的な特徴を整理します。

それぞれの定義とユーザー心理

潜在層とは、自社商品やサービスの存在をまだ認知しておらず、購買意欲が低いユーザー層を指します。

一方、顕在層はニーズが明確で、今まさに情報収集や購買アクションを起こそうとしているユーザーです。

 

定義ユーザー心理
潜在層自社製品・サービスを認識していない、または興味はあるが行動には至っていない層まだ購買の必要性を感じておらず、情報収集の第一歩にも至っていない
顕在層解決したい課題や欲求を自覚しており、具体的な検索・比較を行う層価格や品質を比較検討し、即時の購買アクションを起こそうとしている

消費行動のファネルモデル(AISAS・SEE-THINK-DO)

ユーザーの購買プロセスを可視化する代表的なフレームワークとして、AISASモデルとSEE-THINK-DOモデルがあります。

どちらも潜在・顕在をマッピングする際に有効です。

 

モデルステージフェーズ例
AISASAttention → Interest → Search → Action → Share
  • Attention: 潜在層に訴求
  • Search・Action: 顕在層を取り込む
SEE-THINK-DOSee → Think → Do
  • See: 広く認知(潜在層)
  • Do: 購買(顕在層)

WEB広告における潜在層と顕在層の見極め方

キーワードの意図分析

広告配信前にユーザーが検索バーに入力する語句の背景を整理しましょう。

検索キーワードは主に「情報収集型」「比較検討型」「購買意思型」に分類でき、それぞれ対応するアプローチが異なります。

 

分類ユーザー行動例キーワード広告施策例
情報収集型
(潜在層)
課題や悩みの解決策を探す「WEB広告 効果」「マーケティング 用語」コンテンツ連動型広告
(ディスプレイ、SNS)
比較検討型
(浅顕在層)
サービス同士の比較・口コミ収集「Google広告 vs Yahoo!広告」「費用 比較」リスティング広告+リターゲティング
購買意思型
(顕在層)
即購入や問い合わせを目的「Google広告 申し込み」「WEB広告 代理店」検索連動型広告
+専用LP最適化

ツールとしてはGoogleキーワードプランナーラッコキーワードなどを活用し、関連語や月間検索数、クリック単価予測を確認しましょう。

検索ボリュームと競合性の違い

キーワード選定では月間検索ボリューム競合性をチェックし、潜在層と顕在層での配信戦略を変えることがポイントです。

 

指標特徴対応ステージ推奨媒体
高ボリューム
低競合性
情報ニーズは高いが広告出稿が少ない
(例:「広告 ターゲット 分析」)
潜在層の認知拡大ディスプレイ広告・SNS広告
高ボリューム
高競合性
商材ジャンルの人気キーワード
(例:「SEO 対策」)
浅顕在層の検討促進リスティング広告+入札調整
低ボリューム
低競合性
ニッチワードだがCVRが高い
(例:「中小企業 web広告支援」)
顕在層の確度向上検索連動型広告+専用LP
低ボリューム
高競合性
タームが細かく競合多数
(例:「広告 レポート 自動化ツール」)
特定ニーズ層の取りこぼし防止リターゲティング+動的広告配信

これらの指標はGoogleキーワードプランナーで取得可能です。

ボリュームと競合性を掛け合わせてセグメントし、潜在層には認知重視、顕在層には獲得重視の入札設計を行いましょう。

潜在層に刺さるWEB広告の戦略と媒体

SNS広告(Instagram・YouTube・X)でのアプローチ

Instagram広告

Instagramはビジュアル重視のプラットフォームであり、若年層から30代まで幅広いユーザーが利用しています。

ストーリーズ広告フィード広告を活用し、ブランド認知の向上を狙います。

特にカルーセル広告で複数の製品やストーリーを訴求すると効果的です。

YouTube広告

YouTubeは日本国内で月間視聴者数が6,500万人以上の動画プラットフォームです。

インストリーム広告やバンパー広告など、視聴前・視聴中に表示されるフォーマットを中心に、音声と映像で強い印象を残すことが狙いです。

15秒以内の短尺動画で導入部分を魅力的に見せることが重要です。

X広告

X(旧Twitter)はリアルタイム性が高く、話題性のあるコンテンツと相性が良いプラットフォームです。

プロモツイートでタイムライン上に自然に溶け込ませ、トレンド広告で注目ワードに関連づけて配信すると、潜在層へのリーチを効率的に拡大できます。

 

媒体ユーザー特徴おすすめフォーマット
Instagramビジュアル重視・20~30代女性多めストーリーズ広告、カルーセル広告
YouTube動画視聴習慣あり・全年代インストリーム広告、バンパー広告
Xリアルタイム性重視・情報感度高い層プロモツイート、トレンド広告

動画・コンテンツマーケティングとの連携

潜在層へのアプローチでは、広告単体ではなく自社サイトやYouTubeチャンネルと連動させることがポイントです。

たとえば、事例紹介動画をSNS広告で予告し、フルバージョンはWebサイト上のランディングページで視聴できるように誘導します。

また、オウンドメディアに記事コンテンツを掲載し、広告からの流入ユーザーに対して専門知識やノウハウを提供することで、認知だけでなく興味・関心を深めてもらう設計にしましょう。

クリエイティブで“気づかせる”設計

メッセージの明確化

潜在層はまだ課題やニーズに気づいていないため、ベネフィットをストレートに伝える見出しとサブコピーを用意します。

たとえば「忙しい朝も、1分でメイク完了」など具体的な場面を描写すると刺さりやすくなります。

ビジュアルの工夫

アイキャッチとなる画像や動画は、淡いカラーグラデーション手書き風イラストなど他社と差別化できるテイストを選びましょう。

実際のユーザーが使用しているシーンを切り取ることでリアリティが増し、潜在層の共感を呼びます。

テストと改善

複数のクリエイティブ案をA/Bテストし、クリック率(CTR)や視聴完了率を比較します。

効果の高いパターンは都度採用し、低いものはクリエイティブ要素を微調整して再テストするサイクルを回すことが重要です。

顕在層に効く広告戦略と最適媒体

Google検索広告のキーワード設計

購買直前のユーザーにアプローチするためには、明確な購入意図を示すキーワードを優先的に設定します。

検索ボリューム、クリック単価、コンバージョン率を踏まえ、下記のように分類しましょう。

 

キーワードタイプ狙い
商標+購入ブランド認知が高く、直販を狙う「XYZ スマートフォン 購入」
製品カテゴリ+最安値価格を重視するユーザー「ノートパソコン 最安値」
製品名+口コミ購入前の比較検討層「ダイソン 掃除機 口コミ」
長尾(ロングテール)競合が少なく、CPAを抑制「一人暮らし 用 ノートパソコン 推奨」

入札戦略は「目標コンバージョン単価(tCPA)」や「拡張クリック単価(eCPC)」を活用しつつ、定期的に検索クエリレポートを確認し、無駄クリックを除外キーワードで除去します。

リターゲティング広告の使い方

サイト訪問やカート放棄などの行動履歴をもとに、再訪問を促すパーソナライズド配信を実施します。

下表のようにユーザーのステージに合わせてクリエイティブや入札額を調整しましょう。

 

セグメント配信チャネル訴求ポイント入札戦略
商品詳細閲覧のみGoogle ディスプレイネットワーク限定クーポン提示CPA目標入札
カート放棄YouTube 動画広告使い方デモ動画最大化クリック入札
見積もり依頼フォーム入力Gmail 広告顧客事例の紹介目標ROAS入札

配信期間は直近7日以内を中心に設定し、成果をモニタリングしながらフェーズごとに期間を延長します。

LP(ランディングページ)最適化のポイント

顕在層の最後の一押しとして、スムーズな購入導線と信頼獲得を両立させる設計が必要です。

以下の項目をチェックリストとして活用しましょう。

 

項目改善ポイント
ファーストビューキャッチコピーとCTAボタンを可視化し、ファーストアクションを即促す
信頼要素導入実績、ユーザーレビュー、第三者認証マークを配置
ページ表示速度画像圧縮、AMP導入で2秒以内の読み込みを目指す
フォーム最適化入力項目を絞り、ステップを分割して離脱を防止
モバイル対応スワイプ操作、タップ領域を広く設計

潜在層と顕在層に合わせた広告KPIの考え方

WEB広告では、ユーザーの興味関心や購入意欲に応じてKPIを設計することが成果を左右します。

ここでは潜在層と顕在層それぞれで重視すべき指標と、その目安をご紹介します。

潜在層:リーチ・エンゲージメント・クリック

潜在層はブランドや商品をまだ認識していない段階のため、まずは認知度拡大を狙います。

そのうえで、興味を引く広告訴求がどれだけ届いたかを示すリーチ、コンテンツに触れた度合いを測るエンゲージメント、興味喚起度を示すクリックをKPIに設定しましょう。

 

指標定義目安
リーチ広告が表示されたユニークユーザー数潜在層ターゲットの50%以上/月
エンゲージメント率投稿へのいいね・コメント・シェア数÷インプレッション1.5%以上(SNS広告)
クリック率(CTR)クリック数÷インプレッション0.8%以上(動画広告含む)

顕在層:CV・CPA・ROAS

顕在層は購買や問い合わせの意思が高い層です。ここでは成果(CV)を最重要指標とし、コストパフォーマンスを示すCPAや投資対効果を表すROASを併せて管理します。

 

指標定義目安
コンバージョン数(CV)購入・資料請求・会員登録などの成果件数月間50件以上
CPA(顧客獲得単価)広告費÷コンバージョン数¥3,000以下
ROAS(広告費用対効果)広告経由の売上÷広告費×100300%以上

ターゲット別に広告を設計する3つのステップ

1.ペルソナと獲得フェーズの整理

広告施策の成否を分けるのは、まずターゲットの具体像と行動段階を明確化することです。

年齢・性別・職業などの属性だけでなく、購入動機や課題感も含めたペルソナを設定し、AISASやSEE-THINK-DOといった獲得フェーズに当てはめて整理しましょう。

ペルソナ設定のポイント

代表的なユーザー像を3〜5体程度作成し、以下の情報を盛り込みます。

  • 基本属性(年齢・居住地・職業)
  • 課題・悩み
  • 購買までの意思決定プロセス

フェーズ別KPIの目安

フェーズ主なKPI施策例
認知(See)インプレッション数・リーチSNS動画広告/インフィード広告
興味(Think)エンゲージメント率・再生完了率カルーセル広告/記事コンテンツ
検討(Do)クリック数・LP到達数検索広告・リターゲティング

2.訴求内容と媒体の最適化

次に、各フェーズとペルソナにマッチしたメッセージと広告チャネルの組み合わせを検討します。

ユーザーが求める情報を的確に届けることで、広告効果が大きく変わります。

潜在層向けアプローチ

潜在層には興味喚起が狙いのビジュアル・ストーリー重視の訴求が効果的です。

InstagramやYouTubeの短尺動画でブランドの世界観を伝え、認知拡大を図りましょう。

顕在層向けアプローチ

顕在層には具体的なベネフィットや価格比較を前面に出し、検索広告やアフィリエイトで即時の行動を促します。

LP内の導線をシンプルに保つことがCVR改善につながります。

媒体別クリエイティブ要件

各媒体のフォーマットや文字数制限を把握し、最適化を図ります。

たとえば、YouTubeは30秒以内の短尺動画、Twitterはテキストと画像のバランス、検索広告は見出しと説明文の精度がポイントです。

3.キャンペーングループの分離

最後に、設定したペルソナとフェーズごとにキャンペーングループを分けて運用します。

入札単価や予算配分を個別に最適化しやすくなります。

予算配分と入札戦略

潜在層はリーチやインプレッション重視、顕在層はCPAやROAS重視の入札設定を行い、効果を最大化します。

予算は週次で見直し、配分比率を調整しましょう。

ABテストの設計と実行

広告クリエイティブやCTA(Call To Action)を複数パターン用意し、各グループでABテストを実施します。

テスト結果に基づき、最も成果が高い組み合わせを本運用に反映させます。

レポートと数値管理

各キャンペーングループのKPI(CVR・CPAなど)をダッシュボードで可視化し、日次・週次でモニタリング。

数値変動に即応し、適宜入札やクリエイティブをブラッシュアップします。

【まとめ】潜在層と顕在層の違いとアプローチは明確に意識を!

潜在層は課題認知前の層で、InstagramやYouTube広告、ファネルモデルに基づく動画・コンテンツで興味を喚起しましょう。

顕在層は購買意欲が明確な層のため、Google検索広告やリターゲティング、LP最適化でCVを獲得します。

KPIは潜在層にリーチ・エンゲージ、顕在層にCV・CPA・ROASを設定し、狙いを明確に分けることが成果改善の鍵です。

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この記事を書いた人

FC編集部

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