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広告効果が安定しない理由は“クリエイティブ選択”にあり?Advantage+の活用法
Meta広告
- 2025年12月14日
- 2025年12月12日

「自信満々で作ったクリエイティブAよりも、適当に作ったBの方が成果が良い…」 「ABテストの結果が出た頃には、ユーザーがその広告に飽き始めている…」
広告運用担当者なら、誰もが一度はこの「クリエイティブの迷宮」に迷い込んだ経験があるはずです。
「どの画像が勝つか?」「どのコピーが刺さるか?」 会議室で人間があれこれ議論して決めた“正解”は、果たして本当に正解なのでしょうか? 実は、Meta広告の世界において、たった一つの「万能な正解」など存在しないのかもしれません。
あるユーザーには「動画」が刺さり、別のユーザーには「シンプルな静止画」が刺さる。 この、人によって千差万別な「好み」に、瞬時に合わせて広告を変化させる魔法のような機能。それが今回解説する「Advantage+ クリエイティブ(旧:ダイナミッククリエイティブ)」です。
本記事では、もはや手動のABテストでは太刀打ちできない、AI時代のクリエイティブ運用術について、その仕組みから具体的な活用法まで徹底解説します。
目次
Advantage+クリエイティブとは何か
名前だけ聞くと難しそうですが、仕組みはシンプルです。これは一言で言えば、「素材を渡せば、AIが勝手に最高の組み合わせを作って配信してくれる機能」です。
旧ダイナミッククリエイティブとの関係
以前からMeta広告には「ダイナミッククリエイティブ」という機能がありましたが、Metaの自動化技術ブランド「Meta Advantage」への統合に伴い、現在は「Advantage+ クリエイティブ」の一部(カタログを使わない場合のクリエイティブ最適化機能)として位置づけられています。 基本思想は変わりませんが、AIの学習精度や最適化能力は、旧来のものより格段に進化しています。
MetaのAIが自動で最適な組み合わせを生成する仕組み
通常、広告を作るときは「画像A × 見出しB × 本文C」と人間がセットを決め打ちします。 しかし、Advantage+ クリエイティブでは、素材(アセット)をバラバラに入稿します。
画像:A、B、C、D、E
見出し:1、2、3
本文:あ、い、う
これらをAIが受け取り、ユーザーが表示した瞬間に「この人には 画像C × 見出し1 × 本文う が一番刺さるはずだ」と瞬時に判断し、その組み合わせを生成して表示します。
配信ごとに異なる“最適クリエイティブ”が選ばれる理由
なぜAIは組み合わせを変えるのでしょうか? それは、ユーザーの状況や好みが異なるからです。 「ストーリーズをよく見る若年層」と「フィードをじっくり読む熟年層」では、反応するフォーマットも言葉遣いも違います。AIは膨大な過去データから「誰に何を見せればコンバージョンするか」を知っているため、相手に合わせてカメレオンのように広告の姿を変えているのです。
なぜAdvantage+クリエイティブが成果につながるのか
手動で作ったカルーセル広告やシングル画像広告よりも、Advantage+ クリエイティブの方がCPA(獲得単価)が安くなる傾向にあります。その理由は主に3つです。
ユーザーごとに刺さるクリエイティブを出し分けできる
先述の通り、これは「パーソナライズ(個人最適化)」の極みです。 「動画はスキップするけど、テキスト情報はしっかり読む」というユーザーには、動画よりもキャッチコピーを強調した見せ方の方が効果的かもしれません。AIが個人の嗜好に合わせて最適なフォーマットを提示するため、必然的にクリック率やコンバージョン率が向上します。
ABテスト不要で大量の組み合わせを自動テスト
もし「画像5枚 × 見出し3本 × 本文3本」のテストを手動でやろうとすると、理論上「45通り」の広告を作成・入稿し、予算を配分しなければなりません。これは現実的ではありません。 Advantage+ クリエイティブなら、1つの広告設定だけでこの45通りのテストを自動で行い、効果の悪い組み合わせは勝手に配信を弱め、良いものに予算を寄せてくれます。
学習フェーズのデータを活かして最適化が高速化
一つの広告ユニットの中に複数のバリエーションが含まれているため、データ(コンバージョンなどのシグナル)が分散せず、一箇所に蓄積されます。 これにより、AIの学習スピードが速まり、手動で複数の広告セットを回すよりも早く「勝ちパターン」を見つけることができます。
設定方法と必須ポイント
導入は簡単ですが、「何を」「どれくらい」入れるかが重要です。
画像・動画・見出し・本文など素材単位で入稿
広告作成画面でクリエイティブを入稿した際に自動でAIが、画像の場合幾つかのパターンを提示します。それにチェックをするだけです。ちなみに、 画像だけでなく、動画も混ぜて入稿することが可能です。
推奨素材点数(3〜10点)と注意点
Meta公式では、各アセット(画像・動画)を最大10個まで入稿できますが、少なすぎても多すぎてもいけません。
少なすぎる(画像2枚など): AIが検証する余地がなく、効果が薄い。
推奨ライン: 画像・動画あわせて5〜7点程度、テキスト・見出しは3〜5パターン程度が、学習効率のバランスが良いとされています。
クリエイティブの属性をAIに理解させるコツ
ここが最大のポイントです。「似たような画像」を何枚入れても意味がありません。 例えば、同じモデルが同じポーズをしていて背景色が微妙に違うだけの画像を5枚入れても、AIにとっては「ほぼ同じ情報」であり、テストになりません。
✕ 似すぎている素材: 背景色違い、文字の色違い
○ 明確に差別化したバリエーション:
① 人物寄り vs 商品単体
② イラスト vs 写真
③ メリット訴求A(価格) vs メリット訴求B(機能)
AIに「違い」を認識させるため、見た目や訴求軸が大きく異なる素材を用意しましょう。
Advantage+クリエイティブの活用パターン
新規獲得での最適な使い方
まだ勝ちパターンが見えていない新規向け配信では、Advantage+ クリエイティブが最強の武器になります。 「誰に何が当たるか分からない」状態なので、あえてバラバラの訴求(感情に訴えるコピー、論理的に説得するコピーなど)を混ぜ込み、AIに広範囲のユーザーを探索させます。
リターゲティングでの注意点
一度サイトに来たことがあるユーザー向けの場合、「しつこい」と思われないことが重要です。 同じ商品の画像ばかりではなく、「お客様の声」や「FAQ(よくある質問)」、「使用シーンの動画」など、検討を後押しするような別角度の情報を素材として混ぜると効果的です。
EC/アプリ/BtoBなど業界別の利用例
EC(通販): 商品着用画、物撮り、使用後のビフォーアフター、UGC(ユーザー投稿風画像)をミックス。
アプリ/ゲーム: プレイ動画、キャラクター紹介静止画、インストール特典訴求テキスト。
BtoB: 課題提起型のコピー、解決策提示型の画像、ホワイトペーパーの表紙、セミナー登壇者の顔写真。
成果を最大化するための素材作りのポイント
「AIにおまかせ」とはいえ、AIは素材を0から作ることはできません。私たちが「良い食材」を用意する必要があります。
USP(独自価値)を変えた複数パターン
デザインだけでなく、「何を言うか(訴求)」を変えます。
パターンA:「安さ」を強調(初回○○円!)
パターンB:「悩み解決」を強調(腰痛にお悩みの方へ)
パターンC:「権威性」を強調(医師推奨、No.1獲得)
これらを混ぜることで、AIは「価格重視のユーザー」と「品質重視のユーザー」を自動で振り分けてくれます。
導線の異なる動画・静止画を両方入れる
静止画しか入稿しないのはもったいないです。動画は情報量が多く、静止画は一瞬のインパクトが強い。両方入れることで、プレースメント(フィード、リール、ストーリーズ)ごとの最適化もAIが行いやすくなります。
縦長・正方形・横長の3フォーマット対応
Advantage+ クリエイティブでは、配信面に合わせて自動で画像をトリミングする機能もありますが、重要部分が切れてしまうリスクがあります。 できれば最初から、正方形(1:1)、縦長(9:16)の主要サイズはリサイズして用意しておくのがベストです。特にリールやストーリーズでの見栄えは成果に直結します。
注意点|Advantage+クリエイティブの落とし穴
万能に見えるこの機能にも、デメリットは存在します。
自動最適化だからこそ「素材の質」がすべて
「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れたらゴミが出てくる)」の原則はここでも適用されます。質の低い画像や、魅力のないコピーをいくらAIに組み合わせさせても、成果は出ません。
結果がブラックボックスになりやすい
「どの画像の、どのコピーの組み合わせが一番良かったのか?」という詳細な内訳データは、実は完全には見えにくい仕様になっています(「内訳」機能でおおよその傾向は掴めます)。 そのため、「なぜ勝ったのか」の分析が難しく、ナレッジが溜まりにくい側面があります。
最適化が偏り、特定素材だけが勝ち続けることもある
AIは成果が出る(CTRが高いなど)素材を早期に見つけると、そこに予算の9割を集中させることがあります。 一度「負け」と判定された素材はその後ほとんど配信されなくなるため、実はポテンシャルがあったかもしれない素材が埋もれてしまう可能性があります。
結局、Advantage+クリエイティブは使うべき?
結論から言えば、「基本的には使うべき」です。
ABテストの代替としては最強
人間が手動で行うABテストよりも、圧倒的に早く、低コストで結果が出ます。初期の勝ち筋を見つけるフェーズでは必須と言えます。
既存クリエイティブが頭打ちのときに効果的
ずっと同じ画像で配信していてCPAが上がってきた時、Advantage+ クリエイティブに切り替えて新しい素材を数点投入すると、AIが新たなターゲット層を掘り起こしてくれることがよくあります。
ただし“完全自動”ではなく、素材の設計が最重要
「設定して放置」ではいずれ成果は落ちます。定期的にレポート(内訳)を確認し、全く配信されていない(負け判定された)画像を削除し、新しい切り口の画像を追加する「素材の新陳代謝」が必要です。
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まとめ|AIと人の役割分担が効果を左右する
Advantage+ クリエイティブの登場により、私たちの仕事は「組み合わせを考えること」から解放されました。
AIは「選ぶ」ことが得意、人は「作る」ことが得意
AIは、数千通りの組み合わせの中から、今この瞬間のユーザーにベストな一つを「選ぶ」能力において、人間を遥かに凌駕しています。 一方で、AIは「ユーザーの心を動かす新しいコンセプト」や「斬新な画像」を0から生み出すことはまだ苦手です。
構造的に差別化された素材を揃えることが最大の鍵
だからこそ、運用者の役割は管理画面を操作することよりも、「AIに食べさせるための、バリエーション豊かな高品質な素材を企画・制作すること」にシフトしています。
データを見て素材の入れ替えや改善を継続する
Advantage+ クリエイティブは魔法の杖ですが、燃料(新しいクリエイティブ)がなければ火は消えます。 AIの判断を信じつつ、常に新しい「問い(クリエイティブ)」を投げかけ続ける。その継続的な対話こそが、Meta広告で成果を出し続ける唯一の道なのです。
Q&A
Q1. Advantage+クリエイティブと旧ダイナミッククリエイティブの違いは?
A1. 基本の仕組みは同じですが、Advantage+では配信最適化の精度が向上し、素材選択もAIによってより高度に行われるようになっています。
Q2. 何点くらい素材を入れればいいですか?
A2. 推奨は3〜10個です。少なすぎると最適化が進まず、多すぎると質の低い素材が混ざるリスクが高まります。
Q3. どんな素材を入れればAIが効果を出しやすいですか?
A3. 内容がはっきり異なるバリエーション(USP違い・デザイン違い・動画と静止画など)を用意すると、AIが改善方向を見つけやすくなります。
Q4. 完全自動に任せてもOKですか?
A4. 完全に任せるのはNGです。AIは「選ぶ」ことは得意ですが「作る」ことはできません。人間側で素材の方向性を設計することが成果の差につながります。
