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リスティング広告で競合他社のキーワード配信は禁止?競合他社名の対策とは。

リスティング広告

  • 2022年5月4日
  • 2022年5月21日

リスティング広告では、「服 通販」「家 購入」など通常ユーザーが情報を探す際に検索する一般キーワードと呼ばれるキーワードを登録して広告を配信するのが主流です。

ですが一般キーワードの他に大手の会社名やサイト名、商品名やサービス名といった「競合他社キーワード」を登録した広告配信を実施している会社もあります。

競合他社キーワードを検索するということは、すでに業界の商品やサービスを認知している中で競合他社の商品やサービスの検討段階にある成約に近いユーザーと考えられます。

その段階にいるユーザーに「自社のサービスの方がいいですよ!」というアプローチがリスティング広告でできたらコンバージョンにつながる可能性は高いです。

ですがこの競合他社のキーワード、リスティング広告では使用しても大丈夫なのでしょうか?

今回はリスティング広告における競合他社のキーワード配信に注目してみていきたいと思います。

それでは早速説明していきたいと思います。

リスティング広告で競合他社のキーワード配信は禁止されてる?

リスティング 表示されない

そもそもの話ですが、リスティング広告で競合他社のキーワードを配信することは禁止されているのでしょうか?

結論としては、リスティング広告で競合他社のキーワードを配信することは禁止されていません。

Google、Yahooともに「競合する他社のキーワードを使用してはいけません」という指定はポリシーにも記載がされていない為、キーワードを登録してリスティング広告を配信することは可能です。

競合他社のキーワードについては意図的に登録をしていなくても関連性で広告配信がされることもよくありますので、逆に配信したくない場合は除外キーワードの設定が必要となります。

競合他社のキーワードは、うまく活用すればコンバージョンを多数獲得ができる為、効果的な手法です。ですが、コンバージョンが取れない場合もありますので配信してデータを取る必要があります。

いずれにしましても競合他社のキーワードでリスティング広告を配信することは可能です。

商標登録されている他社キーワードの使用は可能?

リスティング広告 競合他社

上述した通り、リスティング広告で競合他社のキーワードを配信することは可能と説明をしました。

ではその競合キーワードが「商標登録されていた場合」には、同じくリスティング広告を配信しても良いのかどうかという点について深掘りしていきたいと思います。

まずは商標権についておさらいしていきましょう。

商標権とは?

商標権とは、商品の名前やサービス名・店舗の名前などを独占できる権利のことを意味します。

商標の権利を獲得することで、他社から商品や店舗のブランドイメージを悪くさせられたり、勝手に利用されたりすることを防ぐことができ、自社だけがその名前を利用することができるようになります。

この商標権ですが、勝手に使用してしまった場合は商標権の侵害として、賠償請求を求められる場合がありますので注意が必要です。

仮に商標登録がされていると知らなかった場合にも民事的措置が取られてしまいますので、広告で設定する際にも注意しなければならないポイントです。

ではリスティング広告ではこの商標登録されているキーワードは使用できるのでしょうか。

リスティング広告で商標登録されているキーワードは登録可能

商標登録されているキーワードを意図的に配信しても問題ないのか、という点について結論からいうと「リスティング広告でキーワードを登録すること自体は問題ない」です。

キーワードを登録して広告配信すること自体は違法ではありません。

現に登録していない場合にも広告配信がされてしまうケースもあります。

ですが気をつけなければならないのは「広告文」です。

広告文章に商標登録がされている名前を入れてしまうと、これは商標権の侵害として民事的措置が取られてしまうことになりかねません

ですので、広告文章等に商標キーワードを含める事はやめておきましょう。競合他社のキーワードもトラブルになる可能性があるので、設定をしない方が良いです。

競合他社からリスティング広告のキーワードの停止を求められたら

リスティング 拡張テキスト

リスティング広告で競合他社のキーワードを配信していると下記のような問い合わせ・依頼が来ることがあります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「貴社のリスティング広告で現在、当社のサイト名を使用して広告配信されております。

下記の当社のキーワードでリスティング広告の配信を停止していただけますでしょうか。

下記のキーワードを除外設定していただき、設定後ご連絡をいただけないでしょうか。

除外していただきたいキーワード

(〇〇一致で除外お願いします)

〇〇 〇〇

〇〇〇

〇〇

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記のような問い合わせ・依頼メールが届いた場合には、その会社の要望に従わなければならないのでしょうか。

このような場合、結論からいうと違法ではない為、従う必要はないという答えになります。

ですが、無視をして配信を続けていくと会社によっては嫌がらせをしてくる会社もあり、業界の中で関係が悪くなってしまうこともありますので、特に影響がなければ依頼に素直に従うことが良いでしょう。

その際に1点実施した方が良い点として「自社のキーワードの除外を代わりにしてもらう」という点です。

よくあるケースとして、逆に自社キーワードでは広告配信されてしまっているというケースです。

その場合には自社の見込みユーザーが奪われていることになりますので、しっかりと除外キーワードの依頼をしましょう。

また中にはIPアドレスをチェックして、出していないように見せるかなり悪質な会社もありますので、端末や場所を変えて入念にチェックする事も重要です。

リスティング広告で競合他社のキーワードを配信するメリット

リスティング広告 競合他社

ここまでリスティング広告で競合他社のキーワードを出せるのかどうかについて説明してきましたが、実際に配信をしてメリットがあるのでしょうか。

競合他社のキーワードでリスティング広告を配信するメリットは以下のような項目が挙げられます。

コンバージョンを増やすことができる

メリットとしてはまず「コンバージョンを増やすことができる点」です。

競合他社のキーワードを検索しているユーザーは、すでに自社が提供しているような業界の商品やサービスを探しており検討段階にあるユーザーと考えられます。

その中で競合他社で商品やサービスを利用するか迷っている状態にあります。

その際に自社の広告でユーザーにアプローチをすることによって、自社の商品やサービスが他社と比較して差別化できるポイントがあれば、検討してもらえる可能性が高くなります。

その理由から、まだ商品やサービスを利用するかどうかも決まっていないユーザーと比べるとコンバージョンになる可能性が高く、効率が良い場合があります。

競合他社のキーワードは必ずしも獲得ができるというわけではなく、販売している商品やサービスが似ており他社よりも優位性が高い場合に効果が高くなる傾向があります。

コンバージョン単価を下げることができる

続いては「コンバージョン単価を下げることができる」という点です。

先程の競合他社キーワードでコンバージョンが出やすい条件として、商品やサービスが似ている、もしくは同一であり他社よりも価格が安かったり、付加価値が提供でき差別化できる場合には少ない広告費でコンバージョン数が獲得できる可能性が高いです。

そのためコンバージョン単価も大きく下げられる為、メリットがあります。

余計な広告費をかけず認知させられる

続いては「余計な広告費をかけずに認知ができる」という点です。

業界内で大手の競合他社は、業界の商品やサービスを認知させるさせるために多額の広告費を使用してブランディングを行います。

最初はディスプレイ広告やYoutube広告のようなバナーや動画を使用した広告で興味関心を高め、興味を持ったユーザーが検索行動に移ったタイミングで獲得を狙います。

競合他社のキーワードで配信を行うということは、その獲得に近いユーザーにアプローチができる為、最終のコンバージョンだけ自社に流すという仕組みができるわけです。

ですので広告費を効率よく使用してコンバージョンを獲得することができる為メリットがあります。

リスティング広告で競合他社のキーワードを配信するデメリット

リスティング 拡張テキスト

続いては「リスティング広告で競合他社のキーワードを配信する際のデメリット」について説明していきたいと思います。

競合他社のキーワードを使用して配信する際にはデメリットもあります。

デメリットとなりうる項目は以下の項目が考えられます。

競合他社とトラブルになる可能性がある

デメリットとなりうる点、まずは「競合他社とトラブルになる可能性がある」という点です。

競合他社のキーワードを配信していると、停止の問い合わせメールや電話がかかってくることが多々あります。

中には怒りの電話などが来る場合もあるので会社によってはトラブルになる可能性もあります。

またキーワードの使い方を間違えてしまうと民事措置を提示してくる会社も中にはいますのでデメリットがあります。

キーワードの品質が悪くなりやすい

続いては「キーワードの品質が悪くなりやすい」という点です。

競合他社のキーワードは品質が悪くなりやすい傾向があります。関連度といった意味であまり良くない場合が多いため、すぐに品質が下がる場合も多々あります。

キーワードの品質を上げるために、安易に広告文などに競合他社のキーワードを含めてしまうと大きなトラブルとなりますので避けるよう注意しましょう。

キーワードの品質は成果に直結するためデメリットと言えるでしょう。

キーワードのクリック単価が高い

続いては「キーワードのクリック単価が高い」という点です。

競合他社のキーワードは品質スコアが悪くなる点も含めて、クリック単価が高い場合が多いです。

そのため成果に見合わない場合もあります。

業界によってはクリック単価がそこまで高くならない場合もありますが、基本的には高めと考えておくと良いでしょう。

コンバージョンが出ない場合は無駄打ちに

続いては「コンバージョンが出ない場合は無駄打ちとなる」点です。

競合他社のキーワードは他社で検討しているユーザーのため、成果が出ないキーワードは全くコンバージョンが発生しません。

その為、単純に競合他社のキーワードはコンバージョンが取れると考えて配信し続けるのにはリスクがあります。

特に競合キーワードは獲得が見込めないと無駄打ちとなってしまう為、デメリットとなる場合があります。

しっかりとデータを見ながら良し悪しを判断して継続するかどうかを考えていきましょう。

競合他社名キーワードへの配信は1つの戦略

今回は「リスティング広告で競合他社のキーワードを配信することができるのか」という点について説明しました。

競合他社のキーワードで配信すること自体は、特にポリシー違反でもなく問題はありません。

ですが商標権のあるキーワードは気をつけていかなければなりません。

競合他社のキーワードうまく活用すれば、自社のビジネスの拡大に大きく貢献するキラーワードとなるため、戦略を練ってまずはテストマーケティングすると良いでしょう。

この記事を書いた人

西山 秀彦

西山 秀彦

Forcle代表取締役。WEB広告総合代理店・フリーランスにて広告運用・制作業務の経験を経て株式会社FORCLEを設立。デジタルマーケティングに役立つ情報を日々発信いたします。