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海外に向けて広告を配信しよう ~おすすめの出稿国編~

Google広告

WEBマーケティング

  • 2025年11月4日
  • 2025年10月27日

前回(海外に向けて広告を配信しよう ~主要国別の注意点編~)の続きとなります。

「アメリカや中国は大きな市場だけど、規制や為替の問題でハードルが高そう・・・」



海外に広告を出したいけど、そんな悩みを持つ企業にとってはまず主要国以外の場所で広告を出して成果を見てみるのもひとつの手となります。

そこで今回は、中規模ながら参入しやすい国 をいくつかピックアップしてみました。

今回もGoogle広告を前提に、比較的出稿しやすく成果が出やすい国を6か国ピックアップしました。

ご紹介した国以外でもおすすめ国はありますので、そちらも最後に少しご紹介します。


Case1:韓国 ~デジタル先進国でモバイル広告が強い~

Google広告とNAVER広告

韓国ではGoogle広告も使えますが、検索エンジンは NAVER が強いため、両方を活用するのがベストです。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約100〜200円。コスメ・ファッション・エンタメ商材との相性が抜群です。

文化的特徴

トレンドに敏感でSNS拡散力が強い、という特徴があるため、インフルエンサーとの相性も良い市場です。インフルエンサーに商品の魅力を伝えてもらいつつ、併せ技で「〇〇も愛用中の△△」といった形で配信すると訴求力もより強くなります。


Case2:台湾 ~親日的で参入しやすい市場~

Google広告の利用環境

Googleの利用率が高く、日本からでも広告を出しやすい国のひとつです。特に、台湾はテレビよりYouTubeというくらい視聴されているので、YouTube広告も高い成果が見込めるでしょう。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約70〜150円。観光、食品、家電、アニメ関連の人気が高いです。

文化的特徴

日本製品への信頼度が高く、「日本らしさ」を打ち出すことで成果につながりやすいです。加えて、技術革新の分野においても非常に関心が高いため、最新鋭の家電などの販売も効果的です。また、個人ブロガーの影響力も高く、こうした方々と提携していけば他業種も台湾で十分訴求可能です。


Case3:シンガポール ~東南アジアの玄関口~

Google広告と多言語対応

英語が公用語でGoogle広告をそのまま活用可能。東南アジア進出の足掛かりに最適です。また、国民の約85%がSNSを利用しており、こうした点からSNS広告と非常に親和性が高く、日本では普及率が低い「WhatsApp」も、日常的な連絡手段として使われております。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約150〜250円。金融、不動産、教育サービスが特に強いですが、多数の多国籍企業が注目している国であり、他業種も十分訴求できるでしょう。

文化的特徴

シンガポールは金融資産が1億ドルを超す超富裕層の割合が世界2位になるほど富裕層が多く、ハイブランドや高付加価値商材が受け入れられやすい傾向にあります。しかし一方で、値段に対して非常にシビアなところもあるため、シンガポールで商品を販売する際は値段にもこだわった方が良いと言えます。


Case4:タイ ~成長著しい新興市場~

Google広告とFacebook広告

Google広告とあわせてFacebook・Instagramが非常に強力。若年層の利用率が高いです。特にSNSを利用したショッピングも盛んに行われているため、タイでの訴求はこういった点にも力を入れていった方が良いでしょう。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約50〜120円と安価。旅行、食品、EC商材などコストパフォーマンスの高い市場です。

文化的特徴

価格感度が高く、セールやキャンペーン広告が効果的ですが、都市部の中間層は品質やブランド価値を重視しているため、商材によって配信する地域を変えるのが効果的でしょう。


Case5:カナダ ~北米市場の安定株~

Google広告の利用環境

アメリカに比べ競争率が低めで、英語広告をそのまま展開できるのが強み。SNSの利用に関しては基本的に日本と同じではありますが、WhatsAppの利用が盛んな他、ビジネスに特化したSNSである「Linkedin」の利用率が非常に高いため、このSNSに広告を出稿できるMicrosoft広告での配信は相性が良いと言えるでしょう。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約150〜300円。教育、ソフトウェア、BtoBサービスが人気。BtoB特化でもあるMicrosoft広告との親和性の高さはここでも活かされます

文化的特徴

環境意識が強く、エコ・サステナビリティ訴求が好まれやすい市場です。また、経済全体がサービス産業主導である特徴も持っているため、そうしたサービスを展開している場合は、カナダに配信することは極めて有効性が高いと言えます。しかし、カナダではオンラインよりも実店舗での購入を好む方が多く、18~34歳といった年齢層ではオンラインでの購入が多いため、こうした年齢層の方々に訴求していく内容が良いでしょう。


Case6:スウェーデン ~ニッチ市場だが購買力高し~

Google広告とEU規制

Google広告の利用はもちろん可能なのですが、EUと同じくGDPR規制が適用されます。また、Instagramにてスウェーデン王室の公式アカウントがあるほどSNSの利用率は高く、SNS広告の有効性は高いでしょう。

CPCの目安とおすすめ業種

CPCは約120〜250円。ITサービス、デザイン、家具、アパレルが強いです。

文化的特徴

購買力が高くデザイン志向。シンプルでミニマルな広告表現が響きやすいです。また、主要産業が製造業と情報通信技術なので、そうした商材やサービスを展開している、というよりそうした産業の方々を支える道具や機器などを販売しているのであれば、スウェーデンで広告を出してみてはいかがでしょうか。


国別広告出稿の比較表

これまでご紹介した国々の特徴を表にまとめました。

 

国名Google広告利用主な代替媒体CPC目安おすすめ業種特徴
韓国◎利用可NAVER広告100〜200円コスメ、ファッション、エンタメSNS拡散力が強くトレンド志向
台湾◎利用可特になし(Google中心)70〜150円観光、食品、家電、アニメ親日的、日本ブランドの信頼度高い
シンガポール◎利用可特になし(Google中心)150〜250円金融、不動産、教育サービス富裕層多く、高価格帯商材が売れやすい
タイ◎利用可Facebook / Instagram50〜120円旅行、食品、EC商材広告費安価、キャンペーン訴求が効果的
カナダ◎利用可特になし(Google中心)150〜300円教育、ソフトウェア、BtoB競争率低め、環境意識が高い
スウェーデン◎利用可特になし(Google中心)120〜250円IT、デザイン、家具、アパレル購買力高く、ミニマルデザイン好まれる

Q&A

Q1 シンガポールは富裕層が多い一方で「値段にシビア」とも書かれています。高付加価値商材を販売する場合、広告でどのようなバランスの訴求をすべきでしょうか?

A1 高価格帯であることを隠さず、「ハイブランド」「高付加価値」を強調しつつも、その価格に見合う品質や機能を具体的に提示し、合理性を訴えることで双方のバランスを取ることができます。

Q2 記事で紹介されている6か国の中で、「東南アジア進出の足掛かり」として最も推奨される国はどこですか?

A2 シンガポール。英語が公用語であり、多国籍企業が集積しているため、地域全体への展開を見据えたテストマーケティングに適しています。

Q3 CPCの目安が最も安価なタイと、競争率が低いカナダでは、どちらが「費用対効果が高い」と言えるでしょうか?

A3 どちらが、とは一言では難しいです。タイはCPCが安く、若年層のEC商材などが中心です。一方でカナダはCPCはやや高いが、BtoBや高単価なサービスに強く、獲得単価(CPA)ベースで見るとカナダの方が高効率な可能性があります。商材によって判断すべきです。

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まとめ ~主要国が難しいなら、この国々から~

いかがだったでしょうか。

主要国(アメリカ・中国・ロシアなど)は魅力的ですが、規制や為替のリスクが高く、すぐに挑戦するにはハードルも大きいです。

今回紹介した 韓国・台湾・シンガポール・タイ・カナダ・スウェーデン は、比較的出稿しやすく、通貨や文化面でも日本企業が適応しやすい市場です。

その他にも、オーストラリア、マレーシア、ベトナム なども成長著しい注目市場です。

次回は「広告の設定編」として、Google広告を海外市場向けに設定する際の実務的な注意点を解説します。

この記事を書いた人

FC編集部

FC編集部

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