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【YouTube広告】ターゲティングの種類と効果的な使い方
YouTube広告
- 2025年5月26日
- 2025年5月25日

目次
YouTube広告のターゲティングとは 成果を左右する重要な設定
YouTube広告を運用する上で、ターゲティング設定は広告の成果を大きく左右する要素です。どれほど魅力的な広告クリエイティブを用意しても、適切なユーザーに届かなければ期待する効果は得られません。
なぜYouTube広告でターゲティングが重要なのか
YouTubeは国内外で多くのユーザーが利用する巨大なプラットフォームです。
そのため、広告を配信する際には、自社の製品やサービスに関心を持つ可能性の高いユーザー層へ的確にアプローチすることが求められます。
ターゲティングを適切に行うことで、広告予算の浪費を防ぎ、費用対効果を最大化することにつながります。
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YouTube広告の主なターゲティングの種類一覧
YouTube広告のターゲティング設定は多岐にわたり、それぞれに特徴があります。
YouTube広告で利用できる主なターゲティングの種類を「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」の2つの大きなカテゴリに分けて、詳しく解説していきます。
「オーディエンスターゲティング」でユーザーを絞り込む
オーディエンスターゲティングは、「どのようなユーザーに広告を見せたいか」という視点で設定するターゲティング手法です。ユーザーの属性、興味関心、行動履歴などに基づいて、広告を配信する対象を絞り込みます。
ユーザー属性によるYouTube広告ターゲティング
ユーザー属性ターゲティングは、年齢、性別、子供の有無、世帯収入といった基本的なデモグラフィック情報に基づいてユーザーを絞り込める、最も基本的なターゲティング方法の一つです。これにより、自社の製品やサービスが特定の層に響きやすい場合に、効率的な広告配信が期待できます。
例えば、若年層向けのファッションアイテムであれば20代の女性に、ファミリー向けの自動車であれば子供のいる30代〜40代の層に、といった具体的な設定が可能です。
属性 | 説明 |
---|---|
年齢 | 「18~24歳」「25~34歳」「35~44歳」「45~54歳」「55~64歳」「65歳以上」「不明」から選択できます。 |
性別 | 「女性」「男性」「不明」から選択できます。 |
子供の有無 | 「子供あり」「子供なし」「不明」から選択できます。子供の年齢層でさらに絞り込むことも可能です。 |
世帯収入(米国のみで利用可能、日本では一部利用制限あり) | Googleの推定に基づく世帯収入の層(上位10%、11~20%など)でターゲティングできます。日本では利用できる範囲が限られる点に注意が必要です。 |
地域 | 国、都道府県、市区町村、さらには特定の郵便番号や半径を指定して、広告を配信する地域を絞り込めます。店舗ビジネスなどで来店を促したい場合に有効です。 |
興味や関心に基づくアフィニティカテゴリでのターゲティング
アフィニティカテゴリは、ユーザーが長期的に抱いている興味や関心、ライフスタイルに基づいてターゲティングする手法です。
Googleがユーザーの検索履歴やウェブサイトの閲覧履歴、YouTubeの視聴傾向などから、ユーザーの関心事を推定し、カテゴリ分けしています。
例えば、「スポーツファン」「テクノロジー好き」「料理愛好家」「旅行好き」といった幅広いカテゴリが用意されています。自社の製品やサービスが特定の趣味や嗜好を持つ層に向けたものである場合に、効率的なリーチが期待できます。
購買意向の強いオーディエンスへのYouTube広告ターゲティング
購買意向の強いオーディエンス(インテントオーディエンス)は、特定の製品やサービスについて積極的に情報を収集していたり、購入を具体的に検討していたりするユーザー層に広告を配信するターゲティングです。
「アフィニティカテゴリ」が長期的な興味関心であるのに対し、こちらはより短期的な、まさに「今、買おうとしている」ユーザーを捉えることを目指します。
例えば、「住宅ローン 比較」「最新スマートフォン おすすめ」といったキーワードで検索しているユーザーや、関連するウェブサイトを頻繁に訪れているユーザーが対象となります。コンバージョン獲得を重視する場合に非常に有効なターゲティング手法です。
ライフイベントに合わせたYouTube広告ターゲティング
ライフイベントターゲティングは、ユーザーの人生の大きな節目や変化点に合わせて広告を配信する手法です。
「結婚」「住宅の購入」「引っ越し」「転職」「大学卒業」といったライフイベントは、消費行動に大きな変化をもたらすことが多いため、これらのタイミングで関連性の高い広告を配信することで、ユーザーの関心を強く引くことができます。
例えば、結婚を控えたユーザーには結婚式場や新婚旅行の広告を、引っ越しを予定しているユーザーには家具や家電、引越しサービスの広告を配信するといった活用が考えられます。
カスタムオーディエンスで独自のユーザーリストに配信
カスタムオーディエンスは、広告主が独自の基準で定義した特定のユーザーグループに広告を配信できる、柔軟性の高いターゲティング手法です。
具体的には、特定のキーワードを検索したユーザー、特定の種類のウェブサイトを閲覧するユーザー、特定のアプリを利用するユーザーなどを指定して、独自のオーディエンスリストを作成できます。
例えば、競合他社の製品名を検索したユーザーや、特定の業界情報サイトをよく見るユーザーなど、よりニッチで具体的なターゲット層にリーチしたい場合に有効です。
リマーケティングと類似オーディエンスによるYouTube広告ターゲティング
リマーケティングは、一度自社のウェブサイトを訪問したユーザーや、YouTubeチャンネルの動画を視聴したユーザー、アプリを利用したユーザーなど、既に接点のあるユーザーに対して再度広告を配信する手法です。
商品やサービスを一度は認知したものの、購入や申し込みに至らなかったユーザーに対して、再度アプローチすることで、検討を促し、コンバージョンへと繋げる効果が期待できます。
「カートに商品を入れたが購入しなかったユーザー」「特定のページを閲覧したユーザー」など、ユーザーの行動履歴に応じてリストを作成し、それぞれに最適化されたメッセージを配信することが可能です。
「コンテンツターゲティング」で配信面を指定する
コンテンツターゲティングは、「どのようなコンテンツに広告を掲載したいか」という視点で設定するターゲティング手法です。
プレースメントターゲティングで特定のチャンネルや動画に配信
プレースメントターゲティングは、広告を掲載したい具体的な場所をピンポイントで指定できるターゲティング手法です。
特定のYouTubeチャンネル、特定のYouTube動画、動画ラインナップ(例:特定のテーマでまとめられた動画群)、さらにはGoogleディスプレイネットワーク上のウェブサイトやアプリを指定して広告を配信できます。自社のブランドイメージと親和性の高いチャンネルや、ターゲット層が多く視聴している動画に広告を掲載することで、広告効果の向上が期待できます。
例えば、化粧品メーカーが美容系YouTuberのチャンネルに広告を配信したり、ゲーム会社が特定のゲーム実況動画に広告を配信したりするケースが考えられます。
トピックターゲティングで関連性の高いコンテンツに広告表示
トピックターゲティングは、指定したトピック(例:自動車、金融、旅行、スポーツなど)に関連するYouTube動画やウェブページに広告を配信する手法です。
広範なカテゴリの中から、自社の製品やサービスと関連性の高いトピックを選択することで、その情報に関心を持つ可能性の高いユーザーに効率的にリーチできます。例えば、アウトドア用品を販売している企業であれば、「アウトドア」「キャンプ」といったトピックを選択することで、関連動画を視聴しているユーザーに広告を表示できます。
プレースメントターゲティングほど細かく配信面を指定するわけではありませんが、一定の関連性を保ちつつ、より広範囲なユーザーにアプローチしたい場合に有効です。
キーワードターゲティングで検索語句に関連した動画に広告配信
キーワードターゲティング(コンテンツターゲットキーワード)は、設定したキーワードに関連するYouTube動画のコンテンツや、ユーザーがYouTube内で検索する語句に基づいて広告を配信する手法です。
ユーザーが視聴している動画の内容や、検索行動に連動して広告が表示されるため、関心の高いユーザーにリーチしやすいという特徴があります。
例えば、「一眼レフ 使い方」というキーワードを設定すれば、一眼レフカメラの使い方を解説している動画や、そのキーワードで検索しているユーザーに対して広告を表示できます。ユーザーのその時々のニーズや興味に直接的に応える形で広告を提示できるため、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。
効果的なYouTube広告ターゲティングを行うための5つのポイント
YouTube広告のターゲティング設定は、広告キャンペーンの成果を大きく左右する要素です。適切なターゲティングを行うことで、広告予算を効率的に活用し、目標達成へと近づけるでしょう。
ターゲット顧客を明確にするペルソナ設定の重要性
効果的なターゲティングの第一歩は、「誰に広告を届けたいのか」を具体的に定義することです。そのために役立つのが「ペルソナ設定」です。
ペルソナとは、商品やサービスの典型的な顧客像を、具体的な人物像として詳細に設定したものを指します。漠然としたターゲット層ではなく、一人の人間としてイメージすることで、より的確なターゲティング戦略を立てることが可能になります。
ペルソナを設定する際には、以下のような項目を具体的に描き出すと良いでしょう。
項目 | 設定例 |
---|---|
年齢 | 35歳 |
性別 | 女性 |
居住地 | 東京都渋谷区 |
職業 | IT企業勤務のマーケティング担当 |
最終学歴 | 大学卒業 |
ライフスタイル | 平日は仕事で忙しく、週末は趣味のヨガやカフェ巡りを楽しむ。情報収集は主にスマートフォンで行う。 |
抱えている課題・ニーズ | 仕事のスキルアップ、健康的な食生活への関心、時短家電による家事の効率化。 |
情報収集の手段 | YouTube、Instagram、専門ブログ、ニュースアプリ。 |
価値観 | 自己成長、ワークライフバランス、質の高いものを長く使いたい。 |
YouTube広告ターゲティング設定時の注意点
YouTube広告ターゲティングを絞り込みすぎないこと
ターゲットを明確にすることは大切ですが、過度に絞り込みすぎると、かえって広告のパフォーマンスを低下させる可能性があります。
ターゲティングを細かく設定しすぎると、広告を配信できるユーザーの母数が極端に少なくなり、結果としてインプレッション数やクリック数が伸び悩むことがあります。
- リーチできるユーザー数の激減: 広告を表示できる対象者が極端に少なくなり、インプレッション数が増えず、成果につながる機会そのものが失われます。特に新しい商品やサービスの認知拡大を目指す場合、広範囲なユーザーへのアプローチが難しくなります。
- 機械学習の機会損失: YouTube広告のシステムは、配信データをもとに学習し最適化を行いますが、データ量が少ないと学習が十分に進まず、最適化の精度が上がりません。結果として、広告配信の効率が悪化する可能性があります。
- 潜在顧客の見逃し: 設定した条件からは外れるものの、実は商品やサービスに関心を持つ可能性のある潜在的な顧客層にアプローチできなくなります。思わぬターゲット層からの反応を得るチャンスを逃してしまうかもしれません。
広告ポリシーを遵守したターゲティング設定
ポリシーのカテゴリ | 注意すべき内容の例 |
---|---|
デリケートな興味関心カテゴリ | 個人の苦難(例:経済的困難、健康問題)、アイデンティティと信条(例:特定の宗教、性的指向)、性的な関心などに基づくターゲティングの制限。特にリマーケティングでは、ユーザーのプライバシーに配慮した設定が求められます。 |
差別的な内容の禁止 | 人種、民族、宗教、障がい、年齢、性的指向、性同一性などに基づいて特定のグループを不当に扱う、または差別を助長するようなターゲティングは固く禁じられています。 |
未成年者への配慮 | 13歳未満の子供をターゲットとした広告配信の制限や、アルコール、ギャンブル、成人向けコンテンツなど、未成年者に対して不適切な商品・サービスのターゲティング禁止。 |
パーソナライズド広告の制限 | 健康状態、経済状況、政治的所属など、特に機微な情報に基づいたターゲティングは、ユーザーに不快感を与える可能性があるため、制限が設けられています。 |
まとめ
今回の記事では、YouTube広告のターゲティングの種類についてご紹介しました。
YouTube広告で成果を上げるには、ターゲティング設定が極めて重要です。オーディエンスやコンテンツに基づく多様なターゲティング種類を理解し、自社の目的に合わせて最適化することが広告最大化のポイントになります。
ひ本記事を参考に、設定を見直してみてください。
この記事を書いた人

平井 和貴
株式会社FORCLE 平井です。デジタルマーケティング業界5年以上。メインはリスティング広告、ディスプレイ広告、Google Analytics分析、MEO対策を担当しております。WEBデザインの勉強中。。。