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リスティング広告でロングテールキーワードは効果的?ワード選定方法も解説

リスティング広告

  • 2022年11月12日
  • 2022年11月12日

WEBマーケティングのお仕事に携わっていると一度は聞いたことのある「ロングテールワード」という言葉。

リスティング広告やSEO対策でも「ロングテールを意識した対策が効果的ですよ!」という話を耳にしたことがある方もいるかも知れません。

しかし本当にロングテールワードって効果的なのか?特にリスティング広告の運用者の方は疑問に感じる点があるかと思います。

そこで今回は「リスティング広告におけるロングテールワード」について解説していきたいと思います。

そもそもロングテールワードとは何か?

リスティング広告のロングテールについての話を進めていく前に、まずはロングテールワードってそもそもどんなキーワードなのか、をチェックしていきたいと思います。

ロングテールワードとは、検索ボリュームの少ない2語、3語、4語と複数の単語が掛け合わされて検索されるキーワードの事を指します。

ロングテールワードは、スモールキーワードやニッチキーワードとも呼ばれ、一般的に検索があまりされないキーワードです。

どんな業種やカテゴリにもロングテールワードは存在しており、ビッグキーワードと呼ばれる検索ボリュームの多いキーワードよりもより具体的なキーワードとなります。

ロングテールワードのメリット

ではそんなロングテールワードのメリットとは、どんな点が挙げられるのでしょうか。

メリットとなる点をいくつかまとめてみましたので見ていきましょう。

より具体的な検索意図が分かる

ロングテールワードのメリットは「より具体的な検索意図が分かる」という点です。

例えば下記の2つの検索キーワードがあったとします。

  • ①パーソナルジム(ビッグキーワード)
  • ②パーソナルジム 港区 安い(ロングテールワード)

キーワードを比べてみるとどうでしょうか。

①はパーソナルジム以外の情報が分からないため、ユーザーがどんな地域でどんな条件を求めているのか分からないです。その為ユーザーに合ったアプローチがしにくいキーワードと言えます。

それに比べ②は港区で安いパーソナルジムを探しているユーザーであると判断できます。つまり②の検索をするユーザーには港区の価格が安くてサービスが比較的良いジムを紹介できれば成約になる可能性が高いですよね。

このようにロングテールワードというのは、検索するユーザーのニーズを事前に把握できる為、ニーズに対応出来る商品やサービスがあれば売上につながりやすいということになります。

競合他社の参入が少ない

ロングテールのメリット、続いては「競合他社の参入が少ない」という点です。

これは特にリスティング広告運用の際に言えることかもしれませんが、ロングテールのキーワードを意図的に登録している企業はビッグキーワードを登録している企業よりも数が少ないです。

理由はロングテールのキーワードが思いつかないから、という点が大きいです。

ビッグキーワードはリスティング広告を設定する際に誰でも思いつくワードです。

意図的にキーワードプランナーやラッコキーワード、サジェストキーワードツールなどを活用している方であればロングテールワードを多数登録することが出来るかもしれませんが、広告を運用している方は全員がWEBに精通した広告代理店担当者のような方というわけではありません。

むしろ現在は自社でリスティング広告を運用している会社が増えているようにも感じています。

その点からもロングテールに着目して登録している企業は少ない為、オークションでたたかう競合は少ないと考えられます。

ロングテールワードのデメリット

ロングテールワードにはデメリットとなり得る点もあります。

あらかじめデメリットについてチェックをしておきましょう。

キーワード選定・登録が手間

ロングテールワードのデメリット、まずは「キーワード選定・登録が手間」という点です。

ロングテールワードは1キーワードでは機能しないといっても過言ではありません。

なぜかというとロングテールワードは検索ボリュームが少ない為、登録数が少ないと広告費の消化自体ができないからです。

つまりロングテールは束にならないと効果を発揮しないため、登録するキーワードの選定や登録作業が手間になります。

またキーワードは登録してからが始まりですので、その後の管理・分析は更に大変で手間がかかります。

キーワードのデータが分散される

ロングテールのデメリット、続いては「キーワードのデータが分散される」という点です。

ロングテールは1キーワードごとで配信出来る広告量に限りがあるため、分析出来るレベルのデータが思うように蓄積できない傾向があります。

またキーワード数を多数登録することで、各キーワードに配信量が分散されるデメリットがあります。

広告費の消化がしにくい

ロングテールワードのデメリット、続いては「広告費の消化がしにくい」という点です。

よくあるケースとして、考えてしっかりキーワード分析をした上で登録したキーワードをいざ開始したら検索ボリュームが少なすぎて表示すらもあまりされなかったというケースはよくあります。

ロングテールは検索ボリュームが少ないため、広告量に限りがあり、思うように広告費が使用できないというデメリットは考えられるでしょう。

リスティング広告でロングテールは効果的なのか?

ではリスティング広告でロングテールワードは効果的なのか、個人的な見解にはなってしまいますが説明していきたいと思います。

機械学習の面から考えるとメリットが少ない

Google・Yahoo広告は現在、人工知能による機械学習をもとに広告が最適化される仕組みとなります。

機械学習の基となるデータは「コンバージョンデータ」です。

昔はキーワードを多数登録して上限クリック単価を設定、手動配信するのが効果的などといった時代もありました。

ですが現在はキーワードベースではなく人ベースで機械がコンバージョンが取れるユーザーを学習するというのが最適化できるポイントとなっています。

その点ロングテール戦略のようなキーワードを多数登録し、1キーワードのデータが分散されるような戦略は機械学習の面から考えると決してプラスではありません。

クリック単価や業種によっても良し悪しがある

ロングテール戦略は個人的に全ての業種で効果的とは言えないと考えています。

例えばクリック単価安い業種の場合は、わざわざロングテールで配信するよりも部分一致でビッグ、ミドルキーワードを登録して、無駄なキーワードを除外登録していく方が管理がしやすく成果も上がるケースが多いです。

逆に言えばクリック単価が非常に高い業種などはロングテールを多数登録してCPAを下げるという戦略で効果が上昇したケースも多々あります。

このように単純にロングテール戦略が絶対良い、悪いとは一概には言えません。

個人的にはロングテール戦略は管理も手間がかかり成果が出ないケースも多いので、実施しないケースの方が多いです。

リスティング広告でロングテールを行う場合のポイント

もしリスティング広告でロングテール戦略の実施を検討している場合は、下記のようなポイントをおさえておくと良いかもしれません。

キーワードプランナーで検索ボリュームをチェックして登録する

ロングテールキーワードを選定する際には「キーワードプランナー」を活用して検索ボリュームをチェックしましょう。

検索ボリュームが少ないキーワードは登録してもアラートが表示され、ほぼ配信が出来ないため意味がないです。

必ず検索ボリュームが少しでもあるキーワードを登録しましょう。

キーワードの量は出来るだけ多く登録する

ロングテール戦略の場合は、キーワードの量で勝負していきます。

最初は出来るだけ多くのキーワードを登録すると良いでしょう。

中途半端な数のキーワードを入れても精査もできず消化もできずと言った状況になります。

最初は多数のキーワードを登録し、配信後のデータを見て使えないキーワードを停止絞り込んでいくのが良いでしょう。

現在ではGoogle広告の場合、キーワード登録後、ある程度日数が経過すると再度キーワードを登録しようとした際にサジェストで検索ボリュームのあるロングテールワードがレコメンドされる機能がありますので、表示されたキーワードを追加登録するのも良いでしょう。

動的検索広告でロングテールキーワードを発掘する

動的検索広告はキーワードの登録不要で自動でユーザーの検索語句に対応してリスティング広告を配信できます。

そのため、動的検索広告では想像できなかった新しい複数語のキーワードを発見できます。

ですので動的検索広告を配信しながら効果の高そうなロングテールワードは別途ロングテール戦略のグループに追加していくという戦略もあります。

リスティング広告のロングテールワードについてのまとめ

今回は「リスティング広告のロングテールワード」について説明してきました。

ロングテールワードの戦略は基本的に現在Googleの推奨している機械学習に沿ったキーワード構成の考え方とは異なるため個人的にはあまり利用してはいません。

もちろん機械学習を鵜呑みにした考え方もリスクはあります。

もし現在考えられている戦略で成果が出ておらず、ロングテール戦略を検討しているという場合にはしっかりとした効果検証のルールを決めた上で試してみると良いでしょう。

リスティング広告は予算や業種などによって1つの成功パターンでは成果が出ないケースもあります。

ですので成果が出ていない時には、自身の成功体験にとらわれず新しいテストを行い、効果検証をすると良いでしょう。

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この記事を書いた人

西山 秀彦

西山 秀彦

Forcle代表取締役。WEB広告総合代理店・フリーランスにて広告運用・制作業務の経験を経て株式会社FORCLEを設立。デジタルマーケティングに役立つ情報を日々発信いたします。