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Googleリスティング広告でトレンド把握が可能な分析情報(インサイト)機能を解説
リスティング広告
- 2022年5月20日
- 2022年5月20日
Googleのリスティング広告は日々機能のアップデートを繰り返していますが、その中の機能で「インサイト(分析情報)」はご存知でしょうか。
この分析情報機能でトレンドを把握しながらリスティング広告の改善に活かすことで、新しい機会の創出、広告効果の向上を狙うことができます。
今回の記事ではそんな「リスティング広告でトレンド把握が可能なインサイト機能」について説明していきたいと思います。
目次
リスティング広告でトレンドを把握するのは必要?
リスティング広告では自社の商品やサービスに適したキーワードや広告文を設定すれば、トレンドを特に把握しなくても成果が出るのでは?と考えている方も多いと思います。
基本的には関連するキーワードを登録して、ビジネスの対象となるユーザーに響くような広告テキストを用意することで成果を向上させていきます。
ですがメディアで取り上げられたり社会状況等によってトレンドとなっているキーワードが自社のビジネスに関連しているワードだとすると、これはとてもチャンスであり、キーワードを設定しなければ大きな機会損失となります。
特にトレンドワードは急激な売上拡大につながる場合が多く、新規の顧客を大幅に増加させることも可能な千載一遇のチャンスを秘めています。
もちろん基礎的なキーワードの運用は非常に重要ですが、トレンドを把握しながら勝負をかけられるキーワードがあればテストを行い、新規の顧客を増やす施策を実施していくという戦略も獲得に強いリスティング広告でも可能です。
そのためにトレンドを日々チェック、分析するとということは必要不可欠で重要なポイントと言えるでしょう。
トレンドの影響で売上が急上昇した例
過去にリスティング広告を配信した中でトレンドによって大きな売上拡大、新規顧客の獲得につながった例をいくつかピックアップします。
TV・メディアで紹介されたキーワードを設定してCVを大幅獲得
トレンドに大きく影響があるのがやはりTV・メディアの影響です。
TVやメディアで取り上げられた商品やサービスは、その後ユーザーの検索ボリュームが大きく上がる傾向があります。
これは特定の商品やサービスだけではなく、業界全体が取り上げられた、類似商品やサービスが紹介された、等も大きな影響があります。
このような場合には、関連するキーワードを登録しておくことで、新規の顧客を大幅に増やせる機会を創出します。
実際に過去にはTVで取り上げられた産地の食べ物系のキーワードで単月前年比で20倍近くの売上上昇に成功した例もあります。
今ではYoutubeなども大きなメディア・プラットフォームの一つとなっておりますので、Youtube内のトレンドなどもおさえておくと良いかもしれません。
社会状況の影響によるCV増加
GoogleやYahooの検索ボリュームはTVやメディアだけではなく、社会や経済状況の変化によっても大きく変動します。
例えば台風などの自然災害による影響で、雨漏り修理関連の企業の問い合わせCVが急激に上昇した配信実績などもあります。
またウィルスの影響で「マスク」というキーワードが一時世界的に検索ボリュームが急上昇し、関連商品の販売をYahoo広告で配信を実施したところ、1日で前年同月の1ヶ月の売上を軽く超えてしまうケースもありました。
フェイスシールドやアクリルパーテーション消毒液など、企業向けのウィルス対策関連の商品やサービスなども検索ボリュームが急上昇し、看板製作の企業様で急遽パーテーションとして販売したところ、お問い合わせが殺到したケースなどもあります。
上記のようにトレンドや社会状況によってキーワードの検索ボリュームは急激に変動する可能性がありますので、常にトレンドとなっているキーワードにアンテナをはり、自社のビジネスに関連させることができないかと考えることは、リスティング広告の成果向上のみならず、とても重要であると考えられます。
Googleリスティング広告のトレンド把握「分析情報」機能とは?
さてここからは本題「Googleリスティング広告でトレンド把握ができる分析情報機能」について説明をしていきたいと思います。
Google広告では「分析情報」という機能が用意されております。
分析情報(インサイト)とは、広告を配信しているビジネスと関連性の高い商品やサービスのトレンド傾向を可視化して確認ができる便利な機能です。
Googleでは別で「Googleトレンド」というツールが用意されており、過去から現在リアルタイムでの検索ニーズやトレンド急上昇の検索キーワードなどを確認できますが、Google広告で活用できる「分析情報」も広告配信しているキーワードに関連したトレンドの動きをチェックができます。
市場の動向をチェックできるため、実際に関連性のある商品やサービスがどのような状態にあるのかを瞬時にに把握できます。
こちらの分析情報は毎日更新されて新しいトレンド情報に切り替わっていきますので、常に最新の動きを確認できるのが魅力です。
Googleの分析情報が確認できないこともある
Google広告でトレンド分析をできる「分析情報」ですが、以下の場合は分析情報のデータが確認できない場合もあります。
分析情報が確認できないケースは例えば以下のようなケースです。
アカウントに検索キャンペーンがない場合
Google広告では検索やディスプレイといった複数の配信機能が用意されておりますが、アカウントの中に検索キャンペーンが配信されていないアカウントでは、分析情報のデータが確認できません。※2022年5月現在
アップデートで今後、さまざまな配信キャンペーンで分析情報のデータが確認できるようになるかもしれませんので、日々チェックをしていただけると良いかと思います。
Google広告でトラフィックが発生していないアカウント
分析情報が確認できないケース、続いては「Google広告でトラフィックが発生していないアカウント」です。
トラフィックが発生していないアカウントは分析情報のデータが確認出来ません。
分析情報は登録したキーワードや広告文が配信され、データが蓄積されてはじめて関連するトレンド情報が反映されます。
そのためトラフィックが発生していないアカウントでは分析情報を確認する事はできません。
Google広告が開始されたばかりのアカウント
分析情報が確認できないケース、続いては「Google広告が開始されたばかりのアカウント」です。
Google広告を開始して期間が経っていない場合には、データ収集期間となるため分析情報のデータが確認出来ません。
ある程度広告配信を継続すると分析情報のデータ反映されるようになりますので、こまめにチェックして分析情報のデータがみれるか確認をすると良いでしょう。
分析情報(インサイト)を使用する3つのメリット
Googleリスティング広告で分析情報を確認するメリットは大きくいうと3つほどあります。
具体的にひとつひとつみていきましょう。
ビジネス拡大のチャンスを発見できる
分析情報では配信しているビジネスに最も関連した検索のトレンド情報が日々最新の状態で確認ができます。
その為、分析情報を見るまでは気づかなかった新しいニーズやトレンドワードなどを発見することができ、ビジネス拡大のチャンスを掴むことができるメリットがあります。
常に市場は動き変動している中で、管理画面から移動せずに瞬時にトレンドを察知できるのはとても便利であり、メリットであるといえます
最適化案との統合でより適用判断がしやすい
分析情報は最適化案と統合されており、最適化案の情報と分析情報のトレンドをチェックしながら、新しい獲得が見込めるキーワードの発見や適用などの考察が可能です。
最適化案と統合されている事で、迅速に改善分析ができるという点もメリットとなるでしょう。
検索キーワードの伸び率が確認できる
分析情報では、関連する検索キーワードの中で検索数が伸びているワードの伸び率などが具体的に確認できます。
伸び率を確認する事で、今現在需要が出ているキーワードを把握し、追加して新規機会を増やしていくことができます。
そのためメリットがあります。
分析情報(インサイト)で確認できる種類・項目
続いてはGoogleの分析情報で確認できる種類・項目について説明していきたいと思います。
分析情報で確認できる項目は以下の通りです。
・検索トレンド
・需要予測
・消費者の興味や関心に関する分析
・オーディエンス分析
・変更履歴の分析
・オークション分析
・パフォーマンスの変動
検索トレンド
分析情報で確認できる項目、まずは「検索トレンド」です。
検索トレンドでは、ビジネスに関連する商品やサービスに対して最も関連する検索トレンドのインタレストを把握するために役立つ機能です。
検索トレンドを利用する事で、検索ニーズの変化を把握し対応していくことによってビジネスのチャンスを特定できる可能性が大きくなります。
需要予測
分析情報で確認できる項目、続いては「需要予測」です。
需要予測では、今後予測される検索キーワードのデータをチェックできる機能です。
需要予測を活用する事で、トレンドを先行して
チェックし他社よりも早くアプローチできる可能性が高くなります。
消費者の興味や関心に関する分析
分析情報で確認できる項目、続いては「消費者の興味や関心に関する分析」です。
消費者の興味や関心に関する分析では、対象となる市場がGoogle上でユーザーによってどのように検索され、利用されているか把握することができます。
過去28日間で広告表示につながった検索語句がカテゴリ・サブカテゴリでグループ化されて分析情報として表示されます。
オーディエンス分析
分析情報で確認できる項目、続いては「オーディエンス分析」です。
オーディエンス分析では、ユーザーごとの特徴を把握でき、ターゲティングやクリエイティブ、キャンペーンの全体的なパフォーマンスの改善に役立ちます。
パフォーマンスの変動
分析情報で確認できる項目、続いては「パフォーマンスの変動」です。
パフォーマンスの変動では、キャンペーン内で大きなパフォーマンスの変化があったタイミングのハイライトが確認できる機能です。
パフォーマンスの変動で確認できるデータはキャンペーンタイプによって異なります。
分析情報を確認する方法
続いては「分析情報を確認する方法」について説明したいと思います。
Google広告にログインして管理画面を開きます。
Google管理画面上、左上の「分析情報」を押します。
分析情報ボタンを押したら各種データをチェックできます。
リスティング広告で活用できる分析情報の活用方法
Googleのリスティング広告で分析情報をチェックし、改善につながった活用方法をいくつか紹介していきたいと思います。
分析情報で発見した新しいキーワードの追加によるCV数増加
分析情報では新しいキーワードで検索ボリュームが大きく伸びている関連キーワードのチェックができます。
実際にトレンドとして伸びているキーワードでCV獲得が見込めそうな拡張性のある新しいキーワードを登録した結果、CV数が大きく増加しROASの向上につながったケースもあります。
このように確認するまでは発見出来なかった新しい市場やキーワードの発掘による配信強化によって売上を伸ばし広告改善を進めていくことが可能です。
伸びているカテゴリ把握による新規獲得の強化
分析情報では伸びているカテゴリをチェックすることも可能であり、前年比と比較して今年需要が上がっているカテゴリなどを確認することができます。
注力していなかったカテゴリの需要を発見し、新規獲得のテスト配信を実施したところ、CVが大きく増加して売上拡大につながったケースもあります。
上記のように、少し大きな階層での広告配信強化を考察しテストを行うことで、成果の変動を確認することができます。
リスティング広告×トレンド把握で更なる拡大を
今回はGoogleリスティング広告で確認できる「分析情報(トレンド)」について説明してきました。
分析情報は市場の動きにあわせて自社のビジネスに最も関連する検索トレンドを照らし合わせ、データを可視化して分析できる機能です。
分析情報を活用して新しい広告戦略を組み立て、新規獲得の強化にもつなげることができます。
分析情報は普段あまりチェックしていないという方は、この機会にぜひチェックしてみて下さい。
この記事を書いた人
西山 秀彦
Forcle代表取締役。WEB広告総合代理店・フリーランスにて広告運用・制作業務の経験を経て株式会社FORCLEを設立。デジタルマーケティングに役立つ情報を日々発信いたします。